カラクサタウン 2 ページ7
「キミのポケモン、今話していたよね」
唐突に話しかけてきたそのお兄さんは緑の髪を風に揺らめかせる、目が冴えるような端麗な男だった。人形のように理想的なその容姿はあまりにも人間離れしているように感じる。面食いの私はついついチェレンをお返ししようかと思ったけどその男の帽子の奥の生気のない双眼に本能的に危険を肌で察知した。私の第六感が言っている。ダメだこいつ。バリヤバめ。ついついJK口調になりつつ、チェレンを背後に匿ってそいつを捉える。男は、私の腰のモンスターボールをじっととらえている。いやにべったりとした瞳は鈍色で、まるで人形に縫いつけられた、ビーズでできた瞳のように何も灯していない。随分と近寄る男の瞳は、きっとチェレンの場所からじゃ見えない。無頓着にチェレンが口をひらいた。
「ずいぶん早口なんだな。…それに、ポケモンが話した？おかしなことをいうね」
「ああ、話している。…そうか、キミ達にも聞こえないのか。哀れなことだ」
青年は首を振る。なにがおかしいんだよ。その見下す態度は何目線なんだよ。私はつい喧嘩腰になる。
「人を馬鹿にする前に名を名乗れよ、お兄さん」
「ボクの名前はN」
エヌ？原子番号？窒素？個人情報があらわになるほど怪しい臭いが一層増していくＮに、私は眉を顰めた。
「…ボクはチェレン。こちらはA。頼まれてポケモン図鑑を完成させるための旅にでたところ。もっとも僕の最終目標はチャンピオンだけど」
「ポケモン図鑑ね…。その為に幾多のポケモンをモンスターボールに閉じ込めるんだ。ボクもトレーナーだが疑問で仕方ない。ポケモンはそれでもシアワセなのかって」
ふ、と笑うNはいきなり顔を近づけてくる。鉛みたいなその瞳は生まれつき？おまえは一体何者なんだよ。何処までも読めないその男に、尻すぼみしないように地に足をつけて。
「…Aだったか。キミのポケモンの声を、もっと聴かせてもらおう！」
Nの高らかな声と、私がボールを繰り出すのはほぼ同時だった。
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はおはお(プロフ) - 第五世代からポケモン始めた民なのですごく嬉しいです(>_<)更新頑張ってください！ (2017年10月21日 18時) (
レス) id: 17860e1883 (このIDを非表示/違反報告)
玲美(プロフ) - 久しぶりに、笑ったよｗｗｗ暫く、笑いが止まんなかった（笑）面白かったから・・・更新、頑張ってね！← (2017年8月26日 21時) (レス) id: 94d50e8693 (このIDを非表示/違反報告)
凜華(プロフ) - 凄く面白いです！！更新楽しみにしてます！頑張って下さい。 (2016年12月10日 22時) (レス) id: dad73132cb (このIDを非表示/違反報告)
Soul - 頑張ってください！ (2016年8月18日 14時) (レス) id: b52c6c4105 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜（女） - 頑張れです (2016年1月5日 22時) (レス) id: 2bf8696fce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一文字 | 作者ホームページ：
作成日時：2014年10月5日 22時
