41.Daylight ページ42
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「なんで水とお酒しか入ってないんですか！」
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ガタン！と思い切り大きい冷蔵庫の扉を閉めたら、ソファに座ってパソコンをカタカタと叩いてる
翔さんが、うるせえと言ってくる。
パタパタとスリッパで床を叩いて、ソファの後ろまで回る。
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「どうやって暮らしてるんですかー！せめて卵とか買ってください！」
翔「あ？暮らせてるんだから暮らせんだよ」
「あのねえ！若い時に無茶してると、年取った時に大変なことになるんですからね！？」
翔「お前はかーちゃんか」
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あー、仕事できねえ。って吐いた翔さんはパタンとパソコンを閉じて後ろにいる私の方を振り向く。
立ってるのは私の方で、座ってるのは翔さんなものだからいつもとは立場逆転。
その顔を見た時、はっと思い出した。
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「そう言えば、この前二宮さんから連絡が来て今度飲もうって」
翔「なんで俺じゃなくてお前んとこに連絡が行くんだよ、毎回まいっかい」
「メールボックスもラインも見てくれないって松本さんも二宮さんも嘆いてましたよ」
翔「うっせーな」
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ーーーー…『あの日』から数ヶ月が経った。
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松本さんは今まで通り、二宮さんを専務秘書として雇うつもりだったらしいんだけど
それを二宮さんは断った。せめて、と松本さんは知り合いの立派な企業の社長秘書と副社長秘書として雇ってくれと二宮さんと八木さんを推薦。
二宮さんと八木さんは大野社長、という人のもと。デザイン系の会社で立派に秘書として働いている。
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松本さんは今まで二宮さんに頼っていた仕事を、翔さんとふたりで頑張っていて
会社の雰囲気も柔らかくなって来て、新しく副社長秘書として入って来たのは元気がいいと評判の相葉さん。
専務秘書はまた新しく、石垣さんという女の人が入ったらしい。
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そして、そんな私と言えば
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翔「だいたいなんで俺ん家に無駄なものばっか置いてくんだよ」
「炊飯器は無駄じゃありませんし、キッチン器具だって無駄じゃありません！」
翔「あ？」
「大体、翔さんは料理をしなさすぎなんです！」
翔「Aが作ってくれんじゃん」
「だから私がいなくなったら…」
翔「ずっといるんだろ、俺のそばに」
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