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101. 意味深な攻撃 ページ11

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ここ数日、副社長は私と会うたびに

なんか意味ありげな目で

ニヤニヤ私を見てたのには気づいてたけど。




今まで、タイミングが合わなかったというか

二人っきりになる機会がなくて

ホッとしてたのに…





「Aちゃん、翔ちゃんと
なにかあったの?」





ほら、やっぱり。

いきなりストレート過ぎる質問をぶつけてくる

副社長に心臓がドキンと跳ねる。




だけどまぁ…

これくらいは聞いて来るだろうと

思ってたから。





「うーん…なにもないですよ?
いつも通りで、なんにも変わりないです」





全神経を集中して

ずっと考えてた返答を口にした。




洗剤をつけたスポンジをクシュクシュして

冷静な顔で、マグカップを洗って

ほら、全然大丈夫。



ちゃんと、問題無く出来てる。






「髪、乱れてるよ?」


「本当ですか?後で直しておきます」





副社長の意味深な攻撃も

さりげなくスルー。




「だけど…シャツのボタンは
閉じた方がいいと思うよ」



ガチャンっ。




「……え?」



マグカップを落としてしまった上

思わずシャツのボタンを確認してしまった私。




……やられた。

ボタンなんて一つも外れてないし……。




あー…、、

副社長の言葉巧みな罠に

引っかかってしまった。





だって、胸元には…

あの日、社長がつけたキスマークが

まだ消えずに残ってる。



だから、なおさら

嫌でも意識がそこへいってしまった…。





「ふーん……、なるほどね」





意味ありげな副社長の声に

背中に嫌な汗がにじみはじめる…




自分から、墓穴を掘ってしまった私は

ここをどう抜けきるか

頭をフル回転させるけど…




もともと突発的なことや

想定外なことに弱い私にとっては

簡単に逃げ切る方法なんて

見つかるわけもない…。






「なんだかAちゃんのとこ
面白い展開になってるんだね」



「…いや、べ、別に、、」



「カズくんに聞かせてごらん?」



と、爽やかな笑顔で私を追い込む。





「ほら、そうしたら…
あの時のかしはチャラにしてあげるから」



笑顔で私を追いつめてくる副社長に

私はもう完璧に逃げ場をなくしていた。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ミイ | 作成日時:2016年2月18日 0時

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