ドーナツ3 ページ28
ドーナツ
トイレ掃除に光が来れないと断ってきたので廊下を気晴らしに歩いていく。
「花子くんのこと、Aちゃんのこともっと知りたい」
家庭科室と書かれた教室から聞こえた声に反応する。
中には光くんと寧々ちゃんがいるみたい。
「最近寧々ちゃんが悩んでたのはこれかなぁ」
廊下から二人の声を聞きながら一人呟く。
「どうしたらいいかわかんねぇ同士...
オレ達やっぱ仲間ッスね
一緒に頑張りましょう！」
元気の良い光の声とハイタッチの音。
そしてただよう良い香り。
空気読めてるか自分で確認して教室へと乱入しようとするが輝が歩いてくる姿を見てすぐさま隠れる。
そしてガラッと扉の開く音と誰かが駆け足で出ていく音。
「輝が出ていったの？」
こっそり廊下を覗き混むと目の前にエプロン姿の寧々。
「きゃぁあ」
寧々が叫ぶ声に驚いて尻餅をついてしまう。
「ごめん。寧々ちゃん」
こけながら謝ると"大丈夫？"と優しく声をかけてくれる寧々。
「何か作ったの？」
大丈夫だよと答えると寧々が大事そうに持っている袋を指差して言う。
「そーだ！Aちゃん！
少し花子くん貸してほしいの！
30分ぐらいでいいの。最近ケンカじゃないけど上手く話せなくて...
だから仲直りしたいからお願い！」
真剣な顔で花子くんとの距離を修復したいという寧々に"良いよ"と伝えると寧々の表情が明るくなる。
「ドーナツ作ったの！
Aちゃんも一緒に食べたいから30分後ぐらいに屋上にきて！」
寧々は嬉しそうにはしゃいで女子トイレに向かう。
「寧々ちゃんってやっぱ良い子なんだよね」
ふと呟くと30分の時間つぶしの散歩に出かけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
璃炎(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます。出来るだけ早く更新していけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 138083c01a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続き気になります！体調気をつけて更新頑張ってください！ (2020年3月7日 1時) (レス) id: fbc5b8317e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：璃炎 | 作者ホームページ：http://nanos.jp/lampyridae/page/1/
作成日時：2020年2月9日 11時
