16時の書庫〈過去〉2 ページ8
16時の書庫〈過去〉
「源くん"16時の書庫"...
って知ってる？」
ゆっくりとした口調で光に訊ねる寧々。その姿に何かあったのか？と思いながら光が口を開こうとする。
「賑やかだったね」
光の解答より先にAが女子トイレから顔出し話しかける。寧々はビックリして光にくっついた。"せっせんぱいっ"って顔を赤らめながらどぎまぎする光。
「Aちゃん花子くんいないんだって？」
心臓を落ち着かせながら寧々は聞く。
「会議らしいね。だから今は私だけだよ」
少し寂しそうに呟く。
「あっあのっえーっと
今から源くんと調べものがあって
えーっとトイレ掃除が出来ないから
じゃあね！」
勢いよく話すと寧々は光の手を握ってAの前から逃げ出すように走っていく。
置いていかれたAは溜め息を吐きながら"怪しいとしか思えない"と呟くと二人のあとをゆっくりと追いかける。
「Aにも伝えたら良かったじゃないですか」
先程まで手を握られていたことにドキドキしながら光は寧々に言う。
「ダメなの。"16時の書庫"は七不思議の一つだからAちゃんは連れていけない...
きっと境界から拒絶されて体調を崩しちゃう」
二番の境界から帰って来てすぐ倒れたAの様子を思い出して光に伝える寧々。
「オレ、あのとき人形になってたから詳しくは知らねーけど...
確か七不思議からは拒絶対象らしいっすね」
「そうなの。でも一人じゃ怖いし
こんなの頼めるの源くんしかいなくて...」
二番のときAを誘った後悔をしているのか泣きそうな顔をする寧々を光は慰める。
「大丈夫ですっ！
オレが先輩になんかあったら守りますよ！」
元気よく答える光に"ありがとう"というと二人で図書室へと向かった。
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璃炎(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます。出来るだけ早く更新していけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 138083c01a (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続き気になります！体調気をつけて更新頑張ってください！ (2020年3月7日 1時) (レス) id: fbc5b8317e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃炎 | 作者ホームページ：http://nanos.jp/lampyridae/page/1/
作成日時：2020年2月9日 11時
