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要らない子 88人 ページ43

一松「松代ー…?」





帰ってくるなり、ただいまも言わずに奥に声を掛ける一松。






一松「…聞こえるわけないか」




返事の気配を感じなかったのか、仕方なく靴を脱いで部屋へと向かう。





一松「…開けるよ」





寝室の前で、一応声を掛ける。



松代「はーい」






すぐに返事が聞こえ、扉を勢いよく開けた。






松代「…あら、一松じゃない。どうしたの?」






一松「ちょっと、扉…閉めてもいい……かな」





気まずい様な表情を浮かべ、廊下を気にする一松。







松代「いいわよ」









微笑みを浮かべる松代に対し、一松は慌ただしく扉を占
める。






そして松代の前に座り、緊張感を漂わせて話し始めた。








一松「あの…Aっ…て………なんか、あったの…?」





松代「どういうこと?」







一松「そ、その………最近、やけに携帯気してるし、やたら電話してるし………それに、」





松代「それに?」









言い辛そうに言葉を詰まらせる。松代に促され、数秒の間があってから口を開いた。








一松「電話、気にしてるくせに……怯えてるように…見えて……」






松代「………」









気不味い沈黙の後、









松代「それが…何なの?」





松代が応えた。









一松「…え?」









松代「Aが携帯を気にしてて、電話をやたらしてて、それに怯えてるように、“見える”だけでしょ?だから何なのよ」








鋭く尖った視線に、冷たく落ち着いた言葉に、一松は声を詰まらせた。







松代「一松、あなたはそれだけのこと(・・・・・・・)で、相談をしに来たの?それとも、何か決定的なものを見たの?」







一松「…」







手を強く握り締める。









松代「それじゃないなら……………身に覚えがあったりするのかしら?」





ドクンッ と心臓が大きく跳ねた気がした。









───俺がぶち壊してやるよ、要らない子







───調子のってんじゃねぇぞクソが







───チッ…殺す…!







───…邪魔







───目が汚れる






───いや…アイツに何やったって無理でしょ。完全に心に乾ききってるし…








今まで自分がAに向けた刃先が、鬱陶しいほど鮮やかに、蘇ってきた。

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しらたま - うぐっ...泣いてしまいました...。デカパンいいやつ...。あっ、おそ松推しです。 (2021年7月23日 11時) (レス) id: 24987e1d85 (このIDを非表示/違反報告)
likk - デカパンいいやつ (2019年5月29日 18時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - 絢斗「ごめんね兄さん達…本当はあんなことしたくなかった…ッ担任の樋崎に言われたんだ。『兄弟を○す』って。ごめんね大切な兄さんたち。」 (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - はーい絢斗本人だよ…。 ただ自分の名前を絢香→絢斗にしただけ。 ちょっとなんかこの小説読んでたら泣けてきた 応援してます。 頑張ってください (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ(プロフ) - yurizuさん» ぐはっ(バタ)←気にしないでください (2019年3月31日 21時) (レス) id: 6b43d9f71a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yurizu | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年4月2日 23時

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