要らない子 92人 ページ47
流れる沈黙。
言っていいのかどうか迷いながらも、Aに言葉をかけた。
一松「いいよ、別に」
A「…は?」
虐めてた分際でいうセリフじゃなかったかなと多少後悔しつつ、繋げる。
一松「いや、無理やり聞き出そうとまで思わないし…ただ、Aに、味方でいるからって言いたかっただけ…だから」
一松「だからいい。ごめん」
それだけ言い残して、一松はAに背を向けた。
一松が去っていく方向を半ば呆然とした思いで見つめながら、これからの事に脳をフル回転させた。
………
それから数週間が経過し、おそ松 チョロ松 トド松からの態度は相変わらずだが、一松に至ってはなんの音沙汰も無かった。
Aside
おっと……?
あれ、なに?何もなくないか?
いやでも、あれでしょどうせ。
私が信じ始めた頃におそ チョロ トド松兄さん達連れて、
『何期待してんの?バカでしょ』
とか言うんでしょ分かってるの!
…まあ正直、信じたい気持ちの方が強い。
私が心細いし虐められるのはやっぱり辛いっていうのもあるけど、それは分かってるけど
一松兄さんの目が、
どうしようもなく深くって。
“信じてもらえなかったらどうしよう”
とか
“手遅れかもしれない”
とか
そういう色んな戸惑いと不安と、
強い意志も見えた、気がする。
さぁどうしよう松野A?
自問自答したって始まんないよ。
行動しないと
君が思うようにいればいいの。
ねぇほら、どうしたい?
頭の中で自分に語り掛けた後、ふっ、と笑みを零した。
分かり切ってたことだった。
兄さんを信じたい。信じたっていいのかもしれない。
だって私の自由でしょ。
騙されててもいい。どうせもともと嫌われてた。
結果が悪い方だったとしたって、私が失うものは何も無い。
またいつもの状態に戻るだけ。
結果がいい方だったとしたら、
得られるものが増えるだけ。
一か八かの決断じゃない、
0か100か
2つに1つ
愛羽だって言ってくれるはず
『Aお姉ちゃんのしたいことして欲しい!』
って。
Noside
一松「ねぇ、ちょっとあのさ」
居間で
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しらたま - うぐっ...泣いてしまいました...。デカパンいいやつ...。あっ、おそ松推しです。 (2021年7月23日 11時) (レス) id: 24987e1d85 (このIDを非表示/違反報告)
likk - デカパンいいやつ (2019年5月29日 18時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - 絢斗「ごめんね兄さん達…本当はあんなことしたくなかった…ッ担任の樋崎に言われたんだ。『兄弟を○す』って。ごめんね大切な兄さんたち。」 (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
絢斗 - はーい絢斗本人だよ…。 ただ自分の名前を絢香→絢斗にしただけ。 ちょっとなんかこの小説読んでたら泣けてきた 応援してます。 頑張ってください (2019年4月15日 17時) (レス) id: 936fc60342 (このIDを非表示/違反報告)
しょうどうぶつ(プロフ) - yurizuさん» ぐはっ(バタ)←気にしないでください (2019年3月31日 21時) (レス) id: 6b43d9f71a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yurizu | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年4月2日 23時