赤ちゃんみたいなんだから ページ28
『出久♪出久♪』
ご機嫌の姉が出久の手に絡みついてくる柔らかな胸元が歩く度触れるので心臓に悪い。
ちゅ。
可愛らしいリップ音に目を向けると姉が出久の頰にキスをしていた。
緑「な、ね、姉さん。あのね。」
『なぁに?』
緑「実はね。」
『?』
キス、やめてもらえないかな?
カチンと一澄が石像のように、ぴたっとその場で一時停止した。
緑「あ!えっと、その高校生でそういうのしちゃうと誤解が生じるというか、何というか、」
ポタっと水音がした。
緑「ん?雨・・・、って!!」
そこにはボロボロと涙を零す姉の姿があった。
ヒック、ヒックとしゃくり上げている。
見ているこっちが痛々しい。
『ごめん、さい。何か、気に入らない、事したっ?
謝る、謝るがらぁぁぁ!』
ヒーン!!!
泣きじゃくる姉。
そうこう見えて姉はへんなところで精神年齢が幼いところがある。
例えば爆豪がトレーニング中に構ってもらいに来た一澄は暫くの間、
ねぇー。ねぇー。
等の声を掛けたものの構って貰えずやはり泣き出したのであった。
その時は爆豪が必死に対一澄の癇癪用の手作りクッキーを泣きじゃくる一澄にに食べさせながらあやしたから片付いたものの、こうなった一澄を宥めるのは結構面倒だ。
緑「姉さん!落ち着いて!そうだ!飴玉!は無いし。あ!」
姉をあやしつつ、出久は家に帰るとまず真っ先にホットミルクを入れてやり、飲ませる。
緑「どう?落ち着いた?」
『ゔん。』
グスンと鼻声で言う姉に出久は苦笑いした。
緑「ごめんね。姉さん。
その、僕、姉さんがそういう女の人に見られるのは嫌なんだ。
だから家の中ならなんでもしていいからね。」
『わがっだ。』
出久の膝の上ですんすん言いながらホットミルクを飲み終えた一澄は数分もするとスヤスヤと眠り始めた。
緑「・・・まったく。」
そういうことは早熟なくせに、へんなところで赤ちゃんみたいなんだから。
79人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かむかむ(プロフ) - Tyrant-unknownさん» リクエストありがとうございます!楽しんで貰えると嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2019年4月29日 23時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
Tyrant-unknown - お久しぶりです。またで申し訳ないですけどリクいいですか?弔くんと夢主ちゃんの恋人同士みたいなのがいいです。お願いします。名前が長ければTyrantでいいです。 (2019年4月29日 22時) (レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年4月4日 21時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
unknown - リクエスト受けてくださりありがとうございます。面白かったです。 (2019年4月4日 6時) (レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ(プロフ) - unknownさん» リクエストありがとうございます!楽しんで貰えると嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします! (2019年4月3日 22時) (レス) id: 09c547eef6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かむかむ | 作成日時:2019年4月3日 0時