Cocktail word.5 ページ43
白蘭「このパーティーは僕らからのプレゼント。
僕一人からのプレゼントは、受け取ってくれない?」
A「……。
も、物に……よります。」
白蘭「じゃあ左手、出して。」
A「?はい。」
差し出された手を取って、用意したリングを薬指に嵌める。
A「!これ…って。」
白蘭「婚約指輪。
婚約者になったのに、あげてなかったなぁと思って。」
A「…こんな高価そうな指輪、受け取れません。」
白蘭「え、せっかくお揃いで作ってもらったのに…。」
ほんと、謙虚なんだから。
それとも、受け取れない理由でもあるのかな?
A「……。」
白蘭「んー…でもつけてくれた方が、その指輪も喜ぶよ。」
A「……そうでしょうか。」
白蘭「つけてもらえない方が、可哀想じゃない?」
指輪を嵌めた細い薬指に、キスをする。
ピクッと揺れた体。
視線を上に向けると、君は…─
A「─…っ……。」
白蘭「なんで…泣くのさ。」
どうして、どうして。
拒絶されてしまうんだ。
……こんなに、君が欲しいのに。
A「!い、嫌じゃ…ないんです。」
白蘭「?」
A「…嬉しい、んです。
……でも…受け入れるのが……怖い。」
白蘭「……。」
A「受け入れると……私は、もう戻れなく…なるような……。」
ギューー
A「わ……。」
ずっと、それで悩んでたの?
なら、もうそんなこと、気にしないでよ。
白蘭「……ゆっくりで、いいからさ。」
A「…ゆっ、くり……。」
白蘭「僕を、好きになって。」
A「!!」
何度も何度も伝えた言葉。
いつもは信じてくれない、愛の言葉。
──もう…伝わった?
A「…はい……っ。」
白蘭「っ…ありがとう。」
A「白蘭…貴方を、信じます。」
やっと…叶った。
君の瞳を、僕でいっぱいに出来た。
白蘭「Aチャン。」
A「?」
白蘭「誓いのキス、していいー?」
A「へ…。
…………え、ええと…。」
君は困り顔で、だけど綺麗に笑って。
A「……はい。」
柔らかなライトの下、二人の影が重なった。
この時代の君が、過去の呪縛から解き放たれた日。
永遠を彷徨うことは、もう無い。
A「好きです。白蘭。」
白蘭「僕も。」
──今度は、僕が君を大切にする番だ
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桜歌(プロフ) - 本編で予告していたとおり、新しく番外編追加しました〜〜。ちなみに更新したつもりで出来てませんでしたね…ゴメンナサイ (2018年9月26日 23時) (レス) id: ba9312f4a4 (このIDを非表示/違反報告)
桜歌 - ゆうさん» えっと…こんな感じにしてみました!いかがだったでしょうか?短編とかあんまり書かないんで、不満とかあったら言ってください (2017年4月1日 22時) (レス) id: 64520691b8 (このIDを非表示/違反報告)
桜歌 - ゆうさん» ありがとうございます!骸のお話ですね。わかりました。何とか試行錯誤してやってみます! (2017年3月31日 22時) (レス) id: 64520691b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - はじめまして!とても面白いです!骸のお話とかって書けますか? (2017年3月31日 21時) (レス) id: 53ac7d2e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜歌 | 作成日時:2017年3月30日 10時