Cocktail word.4 ページ42
A「あとは…。」
白蘭「ん?」
A「………いえ、何でもありません。
白蘭様は、何を頼むのですか?」
白蘭「僕はアメリカンレモネードかな。」
A「!!」
やっぱり、驚くよね。
僕が知らないわけ無いじゃんか。
白蘭「(カクテル言葉なんて…Aチャンは可愛いな。)」
カクテルには、花言葉のようにそれぞれ意味を持つ。
Aチャンが頼んだバイオレットフィズのカクテル言葉は…──
白蘭「(─私を覚えていて。だよね。)」
だから、僕はそれに答えるようにアメリカンレモネードを選んだ。
アメリカンレモネードのカクテル言葉は…──
白蘭「──忘れられない。」
A「……っ。」
こんなに好きだから。
僕は君を忘れたりなんか、しない。
A「なぜ…。」
白蘭「好きだからさ。
いっつも君に言ってるでしょ?」
軽くあしらわれたりすることの方が多いけどね。
A「……。
忘れない、なんて……そんなの…。」
白蘭「忘れないよ。
君の、その記憶を隠しちゃう技をかけられたって…きっと君を見つけ出す。」
A「…。」
白蘭「だから…安心していいよ。
……君のために、僕は今ここにいる。」
君は辛そうに、けれど少しだけ笑って。
僕は君の溜まった涙をそっと拭ってあげる。
A「白蘭さ…。」
白蘭「それ。」
A「ぇ?」
白蘭「一応婚約者なんだからさ。
様なんてつけられるの、僕やだなぁ。」
A「……。
………びゃ、くらん…。」
白蘭「なぁに?」
A「……貴方のカクテルも…少し飲みたい。」
そんなにお酒には強くないAチャンは、ほんのり頬を染めてそう言った。
僕は自分のカクテルを少し口に含むと、笑って、覆い被さるように君にキスをする。
A「!…ふ……っ。」
白蘭「んー…。」
ゴク…─
A「ふぁ……。
……へ……ぇ、と…。」
白蘭「美味しいでしょ?」
A「は、は……ぃ。」
Aチャンは真っ赤な顔を見られたくないのか、僕の方を見てくれない。
白蘭「こっち見てよ。」
A「……。」
白蘭「あのね、今日はプレゼント、用意してるんだよ。」
A「!……このパーティーが、プレゼントじゃないのですか…?」
反射的に、こっちを見てくれた。
君は人の厚意を無下には出来ないもんね。
Cocktail word.5→←Cocktail word.3
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜歌(プロフ) - 本編で予告していたとおり、新しく番外編追加しました〜〜。ちなみに更新したつもりで出来てませんでしたね…ゴメンナサイ (2018年9月26日 23時) (レス) id: ba9312f4a4 (このIDを非表示/違反報告)
桜歌 - ゆうさん» えっと…こんな感じにしてみました!いかがだったでしょうか?短編とかあんまり書かないんで、不満とかあったら言ってください (2017年4月1日 22時) (レス) id: 64520691b8 (このIDを非表示/違反報告)
桜歌 - ゆうさん» ありがとうございます!骸のお話ですね。わかりました。何とか試行錯誤してやってみます! (2017年3月31日 22時) (レス) id: 64520691b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - はじめまして!とても面白いです!骸のお話とかって書けますか? (2017年3月31日 21時) (レス) id: 53ac7d2e58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜歌 | 作成日時:2017年3月30日 10時