鉄帽子の遣い様は"偽り"を愛す <番外編>

白と闇夜と星屑の.4 ページ31

……ｷﾗｯ…





A「………？」





…ｷﾗｷﾗッ……ｷﾗｯ…




……辺りに植えられていた木々が、色とりどりに光り出す。

…これは………イルミネーション…？




A「……綺…麗…。」

ベル「うしし♪そりゃあボスが…ﾝｸﾞｯ」


スク「……それは言わないでおけぇ。」


A「？」




ベル君の口が、スクアーロさんの手で塞がれる。

…ボス？が、何？




スク「(アイツがわざわざ9代目に頼みに言ったなんて……死んでも言えるわけねぇだろぉ…。)」




………。

……え、




A「(XANXASサンが…9代目に……？)」




そんな事って…。

……仲…良くはないけど、9代目の気持ち…少しは分かったのかなぁ……彼も。




マモ「……どうだい？貸し切りにした甲斐…あるとは思うんだけど。」

A「……うん。………とっても…素敵。」




思わず、見たことのない景色に見入ってしまう。


……花火以来だな。

こんな綺麗な物…誰かと見たの。




ベル「…イルミネーションに見とれてるA…ホント可愛い。」


A「…………。」←聞こえてない


ベル「(ま…いっか。喜んでくれてんだし。)」





…夜の闇に美しく差す…点々とした輝き。

それはまるで……僕自身の…運命みたいで。




A「(今にも消えてそうな…そんな光。)」




手放せば消えてしまう。

弱くても芯の通る…光。




XAN「………。」

A「…XANXASサン。」


XAN「…なんだ。」


A「……ありがとう…ございます。」




彼は、少し照れ臭そうに、顔を反らした。

…夜空にも美しく光る星が浮かんでる為か…この景色が更に綺麗だと思ってしまう。




ルッス「…部下達に準備させた甲斐…あったわね。」

A「…部下は大事にしましょうね。」




……部下は必要だよ。

チェルちゃんも、いざというとき、絶対助けてくれるから。

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