鉄帽子の遣い様は"偽り"を愛す <番外編>

ホントの気持ち.3 ページ13

A「…こんなに可愛いのに、飼い主はなんで捨てちゃったんだろ。」




そこだけが不思議で仕方がない。

この見た目なら、貰い手だって簡単に見つけられただろうに。




A「……ん？」

雲雀「やぁ。」


A「不法侵入ですか。警察に行きましょう。」




唐突に現れた雲雀サン。

窓を開けっぱなしにしていたから、そこから入ってきたんだろう。




A「何の用ですかね？」

雲雀「赤ん坊が言ってたんだよ。雨の中傘もささずに家に帰ってたってね。」


A「……リボーン君、どこから見てたんだろう。」




ある意味怖い。

というか、見てたなら傘くらいくれてもいいのに。




A「！」

雲雀「…やっぱり、熱があるね。」


A「なっ…！」




いきなり家に侵入してきたと思えば、
今度はいきなりおでこに雲雀サンは手を当ててきた。


整った顔が目の前に現れて、顔が火照ってしまう。

……不可抗力だ。





A「…べ、つに平気です。こんなの、すぐに治るんで。」

雲雀「ダメだよ。校内に病原菌でも持ち込まれたくないからね。」


A「……僕の心配はしてくれてないんですね。知ってましたけど。」




治らなかったら学校なんて休めばいい。

今日はどうしてもゆっくり寝るなんて出来ないから。


この仔猫の傷が開いちゃった時、雨に打たれてたせいで熱が出ちゃった時。

そういう時のために、呑気に寝てなんていられない。




A「…とにかく、今日は休めません。」

雲雀「……あの猫がそんなに心配かい？」

A「…………だったら、なんなんですか。」









雲雀「あの猫は、早々に捨てた方がいい。」

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ラッキーカラー

あずきいろ

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