検索窓
今日:7 hit、昨日:12 hit、合計:94,914 hit

10 ページ10





「A!今日もかわいいだな!」


それからというもの、顔を合わせるなり可愛いとAに声をかけるようになった伊之助は、相変わらず恥ずかしそうにするAの反応に、面白そうに笑う。


「俺は、お前の恥ずかしいとやらの顔、好きだぞ」


そう言って伊之助は、赤くなったAの頬を指先でツンツンとつつく。


「す、好きって、」
「不快なのが嫌い、それ以外は好きなんだろ?…だったら俺は、お前の顔も声も、毎日会いに来てくれるのも、全部好きだぞ」


お前も俺が好きか?と最後に付け加えてむにっとAの頬をつまんだ伊之助は、「おお、柔らけぇ」と会話の途中であることも忘れて何度もAの頬をつまみ始める。


「お前、柔らけぇな。食ったら美味そうだ」
「た、食べる!?」
「はっ、待て!何だここは!…ものすごく柔らけぇ!」


そう言って伊之助がつついたのはAの胸で、「感じたことねぇ柔らかさだ!」と興奮した様子でAの身体中をつまみ始める。


「ここが一番柔らかい!なんだここは?俺のは固いぞ!?」


そう言って状況が飲み込めないまま触らされた伊之助の胸板が熱くて固くて、Aは一連のことで驚きすぎて何も言えずに、ただじっと伊之助の綺麗な顔を見つめる。


「聞いてるのか?」


首をかしげる伊之助に胸を鷲掴みにされて、ようやく羞恥心を取り戻したAは、大きな声を出して勢いよく座りこむ。


「?どうしたんだ?」
「じょ、女性の胸は…!触ってはいけません!」
「何でだ?…!分かったぞ!急所なんだな?女はそこは柔らかくて急所になってるんだな!?」


俺は固いからいくら触られても平気だ!いいだろう!と得意げに胸を張った伊之助に、「そう、急所だから触らないで…」とAは顔をあげられないまま小さな声で呟く。


Aの反応に不思議そうな表情をみせた伊之助は、おもむろにしゃがみこんでAの顔をのぞき、「急所を触られるのは、恥ずかしい、なのか?」とAに問いかける。


「…うん」
「…なら、俺のも触ってみろ!恥ずかしいとやらを、これで俺も理解できる!」


そう言って伊之助に柔らかいものを握らされて、Aはもう突然のことに頭が真っ白になって、何も考えられずにぱちぱちと瞬きを繰り返す。


「…。何も感じないぞ?俺には恥ずかしいがないのか?」


そう言いながら立ち上がった伊之助は、Aの手を掴んだかと思うと、その手を引いてAを立ち上がらせてくれる。

11→←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (198 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
309人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 嘴平伊之助
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

チーズ(プロフ) - 唄子さん» コメントありがとうございます!そしてお返事遅くなり申し訳ありませんm(_ _)m嬉しいお言葉をありがとうございます!! (2023年4月10日 3時) (レス) id: 3890fde5bc (このIDを非表示/違反報告)
唄子 - 胸がキュンキュンです (2022年8月10日 21時) (レス) @page37 id: 585502c22b (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - ナギサさん» コメントありがとうございます!伊之助の良さが表現できていたようで嬉しいです!ご期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いします(^^) (2020年12月9日 15時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - 伊之助のこの男らしさと可愛さが混ざった表現を…ごちそうさまです。続き楽しみに待ってます (2020年12月9日 6時) (レス) id: 4d18708d8c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - しがれっとさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます〜!!お兄様いいですよね!歳の離れた妹を溺愛しつつ、厳しいところは厳しい、しっかりしたお兄様でございます(^ω^) (2020年12月7日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:チーズ | 作成日時:2020年11月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。