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「お前は、ホワホワする匂いがするよな。…これもかわいい、か？」
「…違うと思う」
「じゃあ、なんて言うんだ？」
「…うーん、」
伊之助がどんどん話を振ってくるお陰でだんだんと密着している緊張が解けてきたAは、一つ一つ伊之助の質問に答えていく。
「…単純に、私の匂いが好きとかじゃないかな？…自分で言うのも、恥ずかしいけど…」
「なんで恥ずかしいなんだ？」
「だって、自分で伊之助は私の匂い好きなんだよ、って…」
「？それで合ってるんだろ？」
やはり伊之助に恥じらいのような人間的な感情は通じないのだと諦めて、Aは「うん」とうなづく。
「好きと、かわいいの違いがよく分からねぇな…。お前は、俺の好きなところはあるか？」
「え。…んー、…顔…？」
「顔？」
「うん。とっても綺麗だから」
「…顔が綺麗？ってなんなんだ？お前は綺麗じゃないのか？」
素朴すぎる伊之助の疑問に、はいともいいえとも答えられず、Aは「うーん」と首をかしげるしかない。
「…私の顔は分からないけど、とにかく伊之助は、顔が整っててものすごく綺麗なの」
「…ふーん。じゃあ、俺をかわいいと思うことはあるのか？」
「可愛い？…うーん、格好いいと思うことのほうが多いかな。伊之助はすごく優しいし」
「かっこいい？」
可愛いを上手く説明できないように、格好いいもどう説明したらいいか分からなくて、Aは必死に頭を働かせながらも「うーんとね、」と言葉を詰まらせる。
「…分かった！すごいと似た意味だろ！？お前よく、この俺様をすごいと褒め称えているからな！」
「え、様なんて敬称を覚えたの？すごいね！」
「ふふん、俺様はすごいんだ！」
「伊之助は頭が良いもんね。一度聞いただけで言葉を覚えられるし」
にこにこと伊之助を褒め続けるAに、伊之助は頬をほんのり赤くして笑みをみせる。
「…あっ、今少し頬が赤いよ！恥ずかしい、なんじゃない？」
「なにっ、今はホワホワしてムズムズもしてるぞ！これが恥ずかしいか！？」
「きっとそうだよ！すごいよ伊之助！」
Aの言葉に、伊之助は「うおーっ、ムズムズするぞー！俺はいま恥ずかしいのかーっ！」と大きな瞳をキラキラとさせて、新たに理解した感情に喜びを大爆発させていた。
＊＊
書き終わったあと前話バックハグだったはずなのに顔が見えたり、部屋が暗いのに顔が赤いと言ったりとあれれ？な部分に気付くも、修正せずあげました、、m(__)m
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チーズ(プロフ) - 唄子さん» コメントありがとうございます！そしてお返事遅くなり申し訳ありませんm(_ _)m嬉しいお言葉をありがとうございます！！ (2023年4月10日 3時) (
レス) id: 3890fde5bc (このIDを非表示/違反報告)
唄子 - 胸がキュンキュンです (2022年8月10日 21時) (レス) @page37 id: 585502c22b (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - ナギサさん» コメントありがとうございます！伊之助の良さが表現できていたようで嬉しいです！ご期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いします(^^) (2020年12月9日 15時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - 伊之助のこの男らしさと可愛さが混ざった表現を…ごちそうさまです。続き楽しみに待ってます (2020年12月9日 6時) (レス) id: 4d18708d8c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - しがれっとさん» 嬉しすぎるお言葉ありがとうございます〜！！お兄様いいですよね！歳の離れた妹を溺愛しつつ、厳しいところは厳しい、しっかりしたお兄様でございます（＾ω＾） (2020年12月7日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ
| 作成日時：2020年11月24日 18時
