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だんだんとお腹が満たされてきてふと我に返ったAは、自分が今無我夢中で吸い上げているたまらなく甘い何かに、驚いて後ろに飛び退く。


「っ!…む、無一郎…?」
「…、A、」


目の前にいる無一郎の、いつもとは違いすぎる様子に、Aは夢でも見ているのではないかと目蓋を何度もこする。


「…なんで…」
「…っ、それはこっちの台詞だよっ…逃げて、くれれば良かったのに」


そう言う無一郎の瞳も頬も涙で濡れていて、震えながら身体を縮こませるその様は、言葉とは正反対のことをAに訴えかけているようにも見えた。


「…無一郎、」
「分かってるんでしょ。僕が君を好きだって」
「…え?」
「僕だって、出来ることならAに優しくしてあげたいけど、…無理だから」


無一郎が何を言おうとしているのか理解できなくて、Aはゆっくりと瞬きを繰り返しながら、「無一郎は優しいよ」と言葉を返す。


「…優しくできないって言ってるの」
「でも、優しいよ」
「うるさいな。優しくないって言ってるでしょ」


そう言って涙のせいで赤くなった目で睨みつけられても、Aは意に介さず「ねね、それより私のこと好きって本当?」と嬉しそうな表情で無一郎に詰め寄る。


「…嘘だよ」
「ええーっ!もう一回言ってよ!」
「Aが言って」


無一郎の言葉にきょとんとした表情を浮かべるAは、とくに深く考える素振りは見せずに「無一郎好き!」と笑顔になる。


「…そんな簡単に言わないで」
「ええっ」
「…口付けて」


めちゃくちゃな物言いの無一郎に可笑しそうに笑ったあと、Aは静かにうなづいてゆっくりと無一郎に顔を近付けた。

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チーズ(プロフ) - alice roseさん» コメントありがとうございます!そして嬉しいお言葉までありがとうございます!!これからも沢山ニヤニヤしていただけるように頑張ります!(笑)よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
alice rose - 控えめに言って最高です!いつもニヤニヤしながら読んでいます、これからも無理せず頑張って下さい!応援しています(≧∀≦) (2020年11月3日 21時) (レス) id: a666e6cc6f (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - まいまいさん» コメントありがとうございます!最高すぎるだなんて、嬉しいです!ちょうど更新しましたー!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2020年11月3日 19時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい - 最高すぎます!!更新まってます! (2020年11月3日 19時) (レス) id: 194af2ccd7 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - ????なしさん» コメントありがとうございます!神!?なんと有難いお言葉、、!!頑張って書きますので、これからもよろしくお願いしますm(__)m (2020年11月2日 20時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ | 作成日時:2020年10月20日 19時

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