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「姉上!…ごめんなさい!」
Aが台所へ入るなりそう言ってそれは深々と頭を下げた千寿郎は、そのまま頭を上げずに「本当にごめんなさい」と繰り返す。
「頭を上げて?全然気にしてないし、大丈夫だから」
「でも…」
「いつも起きてくるのに、って心配してくれたんだよね?私もうっかり寝過ごしてたから、助かったよ」
Aの言葉にゆっくりと顔を上げた千寿郎は、「何も見てません。信じてください」と潤んだ瞳をAに向ける。
「うん。信じるよ、大丈夫」
そのAの言葉で、ようやくいつも通りの表情に戻った千寿郎は、「…今日はすぐにお出かけされると思ったので、焼き魚とお味噌汁でもう作り終わりました」と笑みをみせる。
「…本当に?ありがとう!出来の良い弟をもって、私は幸せ者だなぁ」
昨日、今日と杏寿郎に散々抱きつかれた名残か、そう言って自然に千寿郎を抱きしめたAは、よしよしと優しく頭を撫でてやる。
「あ、姉上…!」
恥ずかしそうにしつつもどこか嬉しそうな表情の千寿郎に、Aは自分まで嬉しくなってさらにきつく千寿郎を抱きしめる。
「苦しいですよっ」
「ふふ、もう少しだけ!」
楽しそうな笑い声につられてやって来たのか、ようやく起きたらしい杏寿郎が台所へと顔を出して、抱き合っている二人を見つけたかと思うと、何を思ったのか、杏寿郎は二人ごと力いっぱい抱きしめて「こんなに可愛い妻と弟に恵まれて、俺は幸せ者だ!」と、先ほど何処かの誰かが言っていたことと同じようなことを叫んだのだった。
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この作品は結構ちゃんと考えて書いてるので、もっと自由気ままに息抜きしたい!と、ノリで掛け持ちを始めました!(笑)
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チーズ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - よもぉぎさん» コメントありがとうございます!無限列車に乗車したんですね!私まだなんですー!煉獄さん現実に来て欲しいですよね、、更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - 読ませていただきました!!煉獄さんがイケメン過ぎるし千寿郎は可愛くて お話が更新されるのを楽しみにしてます(*´ω`*)更新大変だと思いますが、無理せず頑張ってください☆ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 010b0b49eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぉぎ(プロフ) - はわぁ...素敵すぎます〜!!煉獄さんから愛されるなんて話数を積む事ににやけが増していきます!!無限列車にも乗車したんですがどれほど煉獄さんが現実にいたらと思ったんだろう。。更新頑張ってくださいー!!! (2020年11月4日 7時) (レス) id: 990295e7ae (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - パプピーマン。さん» コメントありがとうございます!好きすぎるだなんて嬉しいです!口角が富士山!言い回しが上手すぎて思わずクスッと笑ってしまいました、、!!関係ないですけど、今の季節の富士山はめちゃくちゃ綺麗ですよね〜(笑)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年10月30日 11時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チーズ | 作成日時:2020年10月8日 14時