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「杏寿郎さんっ!私朝ご飯を作りに行かないと…!」
「…んん、」


Aの言葉を否定するようにAを抱きしめる腕の力を強めた杏寿郎は、Aの首筋に顔を埋めて「A、」と甘えるような声色で名前を呼ぶ。


「〜!」
「…A、」


寝ぼけているのか、Aに顔を擦り寄せてひたすらAの名前を呼び続ける杏寿郎がAは素直に嬉しくて、強く離してと杏寿郎に言えなくなってしまう。


「…俺の、Aを想う愛してるは、父上や千寿郎を思うものとは違うように思う」
「…え、」


だんだんと目が冴えてきたらしく、はっきりとした物言いでそう言った杏寿郎は、「ただの友人や家族相手に、昨日のようなたまらない気持ちにはならないだろう」と嬉しくはあるが色気の欠片もない言葉を続ける。


「…性的欲求を感じる相手なら、愛してるってことになるんですか」
「違うか?家族や友人には感じない欲求だろう」
「…。じゃあ、とーってもそそられる身体をした女性が現れたら、その方も愛してるになりますね」


可愛くないことを言ってしまっているとは自覚があるものの、もっと決定的な言葉が欲しいと欲張りな気持ちが勝ってしまって、Aはお腹に回された杏寿郎の腕を握りしめてきつく唇を噛みしめる。


「俺は、Aの身体にそそられるから愛しているわけではない。…こんな俺を健気に思い続けてくれたところや気立ての良いところ、その愛らしい顔も好きだが意外と頑固なところも愛しい。あとは…」
「ま、待ってください!突然どうしたんですかっ」
「?…俺の、性的欲求以外での愛してるの根拠を述べているが?」


なんて事ないようにそう言われて、自分の器の小ささを突きつけられたようで二重に恥ずかしいAは、「もう十分伝わりました!!」と恥ずかしさに任せて勢いよく杏寿郎の腕から抜け出す。


「…朝食を作りに行ってきますね!」


慌てて乱れた着物を整えてそう言ったAは、ボサボサの髪のまま部屋を飛び出して、髪を手ぐしで整えながら台所へと向かった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎
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チーズ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - よもぉぎさん» コメントありがとうございます!無限列車に乗車したんですね!私まだなんですー!煉獄さん現実に来て欲しいですよね、、更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - 読ませていただきました!!煉獄さんがイケメン過ぎるし千寿郎は可愛くて お話が更新されるのを楽しみにしてます(*´ω`*)更新大変だと思いますが、無理せず頑張ってください☆ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 010b0b49eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぉぎ(プロフ) - はわぁ...素敵すぎます〜!!煉獄さんから愛されるなんて話数を積む事ににやけが増していきます!!無限列車にも乗車したんですがどれほど煉獄さんが現実にいたらと思ったんだろう。。更新頑張ってくださいー!!! (2020年11月4日 7時) (レス) id: 990295e7ae (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - パプピーマン。さん» コメントありがとうございます!好きすぎるだなんて嬉しいです!口角が富士山!言い回しが上手すぎて思わずクスッと笑ってしまいました、、!!関係ないですけど、今の季節の富士山はめちゃくちゃ綺麗ですよね〜(笑)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年10月30日 11時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ | 作成日時:2020年10月8日 14時

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