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次の日の朝、昨日のことは夢でなかったのだと全力で訴えてくる自分の身体に、Aは嬉しいような、それよりも痛すぎて辛いような、不思議な心地になる。


「…う、」


起き上がろうとして、悲鳴をあげる身体におよそ淑女らしくない声を出してしまったAは、杏寿郎に聞かれていないことを確認して安堵の息を吐く。


「…夢じゃ、なかった」


初めてのときの、ひたすら優しかったものとは違って、ただただ自分を求めるようだったその行為を思い出して、Aは杏寿郎に初めて女性として求められた気がして、どこか満たされたような心地を感じる。


「…ふふ」


身体の至るところに付けられた鬱血痕も、杏寿郎に愛された証のようで嬉しいAは、それがたとえお酒の力だったとしても、もはやそんなことは取るに足らないことだった。


「…っ、朝ご飯を…」


痛む身体にムチ打って起き上がろうとしたとき、突然腕を掴まれ布団に戻され、その手がお腹へと回って、Aは杏寿郎に後ろから抱きしめられる。


「!起きたんですか?」
「…、」


返ってくるのは静かな寝息だけで、Aは何とか杏寿郎の腕から抜け出そうとするも、力で敵うはずもなく諦めるしかなかった。


「どうしよう…朝ご飯…」


そんなこんなで三十分ほど経ったころ、「姉上〜?」と自分を呼ぶ千寿郎の声が聞こえてきて、Aは本格的に焦りだす。


「ああっ、まってまって…!」
「姉上?」


音も無く開けられた障子と共に目が合った千寿郎の表情が、きょとんとしたものから驚きと恥ずかしさが感じられるものに変わって、Aはたまらず居た堪れなくなる。


「ご、ごめんなさいっ!そうですよね!昨日の今日ですもんね!気が利かずに申し訳ないです…!」


スパン!と物凄い音を立てて勢いよく閉められた障子に、ようやく目を覚ましたらしい杏寿郎が「朝か…?」と何とも状況にそぐわない声を出す。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎
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チーズ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - よもぉぎさん» コメントありがとうございます!無限列車に乗車したんですね!私まだなんですー!煉獄さん現実に来て欲しいですよね、、更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - 読ませていただきました!!煉獄さんがイケメン過ぎるし千寿郎は可愛くて お話が更新されるのを楽しみにしてます(*´ω`*)更新大変だと思いますが、無理せず頑張ってください☆ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 010b0b49eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぉぎ(プロフ) - はわぁ...素敵すぎます〜!!煉獄さんから愛されるなんて話数を積む事ににやけが増していきます!!無限列車にも乗車したんですがどれほど煉獄さんが現実にいたらと思ったんだろう。。更新頑張ってくださいー!!! (2020年11月4日 7時) (レス) id: 990295e7ae (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - パプピーマン。さん» コメントありがとうございます!好きすぎるだなんて嬉しいです!口角が富士山!言い回しが上手すぎて思わずクスッと笑ってしまいました、、!!関係ないですけど、今の季節の富士山はめちゃくちゃ綺麗ですよね〜(笑)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年10月30日 11時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ | 作成日時:2020年10月8日 14時

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