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「ただいま戻った！」
「おかえりなさい」
泊まりがけの任務から戻った杏寿郎は、ドロドロに汚れた隊服を玄関で脱いで褌姿のまま隊服を桶に詰めるAに目を向ける。
「そうだA！」
「は、はい」
いつもはすぐに自室へ着替えにいくかお風呂へ向かう杏寿郎が話しかけてきたことに驚きつつ、いくら夫とはいえ褌姿を見るのは憚られて視線を落としたままAは返事をする。
「明日と明後日、お館様の計らいで非番になったのだが、どこか行きたいところがあれば、考えておいてくれ！」
そのまま「風呂を先にいただく！」とさっさと居なくなってしまう杏寿郎に、Aは遅れて杏寿郎の言葉の意味を理解して、「えっ、」と一人で驚いたような声をあげる。
「…姉上？どうかしましたか？」
なかなか戻ってこないAを不思議に思ったのか、一緒に夕食の準備をしていた千寿郎が玄関にやってくる。
「千寿郎くん！…明日と明後日、杏寿郎さんが非番だって…！」
「わぁ、それは良かったですね」
嬉しそうな表情を見せるAに千寿郎も笑顔を見せたあと、ふと何か思い出したような表情で「おつまみになるものも作らないとですね」と踵を返していく。
「え、おつまみ？」
「…あれ？それで嬉しいのかと思ったのですが…ほら、例のお酒…」
「…ああっ！」
思い出したように頬を染めるAに、千寿郎はどこか気まずそうに笑って、「余計なことを言いましたね」と眉を下げる。
「ううん！むしろありがとう。…名家に嫁いできたからには、子を成すのも勤めのうちだもんね。千寿郎くんが焦って結婚しなくて済むように、ちゃんとお役目は果たすから」
好きな殿方とまぐわいたいと言う下心でもなく、真面目なAらしい返答に、千寿郎は改めて素敵な女性が自分の姉上となってくれたことを嬉しく思う。
「…僕もいつか、姉上のような素敵な女性と恋愛結婚をしたいです」
「えっ、わ、私みたいな…？」
「はい！なので僕も、姉上みたいになれるように頑張ります！」
そう言って今度こそ台所へ戻って行った千寿郎を無言のまま見送ったあと、Aはすぐに嬉しそうに表情を緩めて、明かりと桶を持って隊服を洗うために庭先へと向かった。
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チーズ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！期待に添えるように頑張りますので、よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月5日 18時) (
レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - よもぉぎさん» コメントありがとうございます！無限列車に乗車したんですね！私まだなんですー！煉獄さん現実に来て欲しいですよね、、更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年11月5日 18時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - 読ませていただきました！！煉獄さんがイケメン過ぎるし千寿郎は可愛くて お話が更新されるのを楽しみにしてます(*´ω｀*)更新大変だと思いますが、無理せず頑張ってください☆ (2020年11月4日 8時) (レス) id: 010b0b49eb (このIDを非表示/違反報告)
よもぉぎ(プロフ) - はわぁ...素敵すぎます〜！！煉獄さんから愛されるなんて話数を積む事ににやけが増していきます！！無限列車にも乗車したんですがどれほど煉獄さんが現実にいたらと思ったんだろう。。更新頑張ってくださいー！！！ (2020年11月4日 7時) (レス) id: 990295e7ae (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - パプピーマン。さん» コメントありがとうございます！好きすぎるだなんて嬉しいです！口角が富士山！言い回しが上手すぎて思わずクスッと笑ってしまいました、、！！関係ないですけど、今の季節の富士山はめちゃくちゃ綺麗ですよね〜(笑)更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年10月30日 11時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ
| 作成日時：2020年10月8日 14時
