【番外編】城下町 ページ12
「Aさん！私と城下町に行きませんか？」
「……城下町⁇」
「初のお給料を貰ったのでショッピングですわ！」
城下町に何しに行くの？と言いたげな表情を浮かべたAにミモザは丁寧に説明する。
ここ数日でミモザは大分Aに懐いてしまった。
心当たりは全くない。強いて言うなら回復魔法のコツを教えたくらい。
Aは考えてもわからなかったので考えないことにしていた。
今日は2人とも非番なので出掛けることはできるが、Aにとっての問題が一つある。
「ミモザ、私自分の私服持ってません」
「え」
あり得ない、という顔をしたミモザ。
それに対してAはキョトンと頭を傾けた。
確かに今まで見た中ではAは団の制服以外を着ているのは見ていない。
寝巻きは寝巻きだし。
数秒固まっていたミモザは顔を上げて、Aの方へずいっと詰め寄った。
「ダメですわAさん！！」
「ぅえっ」
「貴方は立派な女性であり元下民といえど今は貴族です！」
「」グサッ
「そして数少ない一等上級魔法騎士！」
「」グサッ×2
「みっともないですわ！」
「」グサササーッ
ミモザからの容赦のない天然失礼な言葉により灰と化したA。
考え方によっては褒め言葉にも聞こえるが、そんなポジティブなシンキング能力は彼女にはない。
いつか言われるとは思っていたがいざとなると思ったより心にきてしまった。
そしてだんだんとAの大きな瞳はミモザを捉えながらじわりと揺れていた。
「み、ミモザ…私はどうすれば……？」
「ですから城下町に行きましょう！」
捨てられた子犬のような目でミモザを見るAに、必死に抱きしめたい衝動を抑えつつもミモザはAの手を握り、上手く話をまとめた。
本当はただ一緒に出かけたいだけだった。
まあでも結果的に行けるのでいいか、とミモザは心の中で結論付けた。
その2人を微笑ましく見ているウィリアムに対し、ランギルスのそばにあるグラスはピキッと割れた。
誰も握っていないのにピキッと割れた。誰も握っていないのに。
その不思議現象を見たハモン・カーセウスは自身の硝子魔法でグラスを作り、割れたグラスとすり替えて何事もなかったようにした。
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HANON(プロフ) - Ame931さん» ほんとそれですね！コメントありがとうございます (2022年6月19日 12時) (
レス) @page36 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ame931(プロフ) - ゴーシュが恋愛やってるように見えないのめっちゃ分かるわ〜 (2022年6月19日 9時) (レス) @page36 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
春川みやび(プロフ) - ありがとうございます（ ; ; ）後回しで構いません！無理しないでください、、！応援しています！^ ^ (2019年2月16日 13時) (レス) id: 1c145295b7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 春川みやびさん» リクエストの方なんですが、今書いてもご期待に添えられるようなお話にはならないと思うので、続編に入って最初の方は本編を書かせていただきます。本編が一区切りついたら番外編を書こうと思うのでもうしばらく待って頂けると幸いです。大変申し訳ありません。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 10bafabdf4 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ありがとうございますo(^o^)o自分でリクエストしながら、すっかり忘れてました、、、、。(笑)m(__)m (2019年1月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2018年10月8日 16時
