片恋シンドローム２〈 Ren.M 〉 (ページ47)

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◎ 末弟の寂寥ページ47

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side 🤍

めめとAちゃんが最近付き合い始めた。恋人同士になった。え！こうやって改めて言うとすごいきゅんときた！嬉しいなぁ。
めめの家にお邪魔する度にAちゃんの話してたから、ついにかー！って気持ち。でも同時に、もうめめの家にあんまり行けなくなっちゃったな、とか思ったり。今日もこのあとどっちかの家に行くんだろう2人の背中に声をかける。

「めめとAちゃんおつかれ！」

「あ、ラウちゃん」

「……なあ、ラウール」

Aちゃんとめめがいきなり結構真剣な声で、俺の名前を呼んだ。

「もしかして俺たちに気使ってくれてたりする？」

伊達に長い時間をめめと一緒に過ごしてたわけじゃない。やっぱり見透かされちゃったな。気まずさを感じながらも首を縦に振った。

「だってほら、2人で過ごしたいでしょ？」

「えぇ、だからってわたし達に気使ってくれなくてもいいんだよ！わたし意地悪じゃないから蓮くん全然譲るし！」

「ほんと？嫌じゃない？」

「嫌なわけないよ。ね、蓮くん」

「うん。Aのことももちろん大切にするけど、メンバーのことも同じくらい大切にしたいし」

そうだった、めめもAちゃんもこういう人だったな。2人の関係値は変わってお互いに特別にはなったけど、他のメンバーを蔑ろにするような人じゃない。俺、無駄に気使いすぎちゃったかも。

「俺めめだけじゃなくてたまにはAちゃんも譲ってほしい！」

「は？……まぁラウならいいけどさ」

「ラウちゃんそんなこと言ってくれるの？いつでもおいでねっ」

「やば～！めっちゃ嬉しい！ありがとね2人とも！」

めめののほど心が超絶優しいカップルいなさそう。そんな2人が一緒に幸せになってくれたらそれ以上のことはないなぁ。

「今日どっちの家行く予定だったの？俺も行きたい！」

「早速かよ(笑)今日は俺ん家。なんかお菓子とか買って帰る？」

「買う！Aちゃん、めめにいっぱい買ってもらお！」

「わーい、蓮くんありがと！」

「Aはまあいいけどさ……ラウ、遠慮って言葉知ってる？」

めめから一見厳しめな言葉が飛んでくるけど本人が楽しそうに笑ってるから全然怒ってなさそう。もう遠慮なんてする間柄じゃないもんね！
そう確信を持って思えることもだし、気を使わずに2人に甘えられることも嬉しかった。幸せな気持ちを抱えながら俺は先に歩いていく2人の背中を追いかけた。