我々国の副総統【d!】 (ページ3)

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嫌いな言葉でページ3

嗚呼、うざったい

『何が書類は完璧だ…』

陰から聞こえてしまった話を噛み締める
舌を強く噛んでしまい、少し血が滲む
そんな事には気にも止めず歩みを止めない
向かっているのは彼奴の部屋
ノックをして声を掛ける

『入るぞ』
｢へ？あ、はいｯｯ!!!｣

抜けた声が聞こえたが特に何も言わずドアを開ける
そして煙草を吸っている彼に声を掛ける

『…鬱、今回の戦争の事で話がある』
ut｢はぁ…成程、少しお待ち下さい｣

ヘラッとした笑みを浮かべて席を立つ
そして部屋の奧に行き、紅茶を用意する素振りを見せる鬱

ut｢はい、どうぞ｣
『ありがとう、鬱も座れ』

あ、どうも～
と軽く一礼をして俺の真正面へと座る
どことなくいつもより疲労が見えた

『…鬱、無理をしていないか？疲労しているだろ』
ut｢……ぇ｣

予想外の事だったのか目を軽く見開き、紅茶を飲む手を止めて此方の方を見る

ut｢ｯ……何故…分かったんですか｣
『仕草、行動、目線、他諸々だな、』
ut｢あぁ…そうですか…流石、師匠ですねぇ｣

眉を小さめに八の字に垂れてにへらっと笑う鬱
"師匠"その言葉に少し焦りが来た
少し睨む形で鬱に問う

『その話はもうするなと言った筈だが』
ut｢あはは…ｯ、まぁいいじゃないですか…w｣

若干食い付き気味に聞いてもないことを答える
そんな彼に責めた言い方をする

『聞いてるんじゃない、するなと言っているんだ』
ut｢…んふふ、すみません｣
『…それで、話だが、お前は次の戦争で…』
『中距離隊から一時的に暗殺部隊に移行しろ』

その言葉で鬱は勢い良く席を立った
そして俺の両肩をらしくもなく掴みかかる

ut｢本当に…です、か…、？｣
『…嗚呼、安心しろ、一時的にだ』

分かりました…と力無く言い、椅子に凭れ掛かる

ut｢…変更手続きは｣
『此方でやっておいた』
ut｢そ、ですか…｣
『じゃあ失礼する、ありがとうな、』
ut｢はい、またお茶会でもしましょ～｣

…その前にやることがあったな

『鬱｢…え…ｯ｣』

軽く鬱に抱き付き肩に頭を置く
そして頭を慣れない手付きで撫でる

『無理はするな、何かあったら頼れよ』

軽く手を振ってその場を俺は後にした

ut｢ｯは～…それは…ダメっすよ…レイししょー…｣