第33話〜後悔〜 ページ35
咲美は風呂から出ると
すぐに八神たちのことを話した。
「そうか…
蓮ちゃんたち、やっぱりいちゃったのね…」
するとやはりというか、
監督や部長たちは悲しげに顔を伏せた…
しかし高石はそうではなく1人顔を上げて口を開いた。
「八神たちのことは残念だけど、
私たちはここで立ち止まるわけにはいかないだろ？」
「高石先輩…」
「成海…！」
「要だってわかってるだろ？
私たちにはまだ試合が残っているんだ、
ここで引き返して行くやつのことを気にしてる場合じゃないってこと。」
「…それも、そうだな」
「！監督…！」
高石の言葉に監督も賛同し
氷野は慌てて立ち上がった。
しかしそれを咲美が彼女の肩に手を置いてそっと首を振った。
「咲美ちゃん……」
“止めたけど止められなかった”
一番の当事者である咲美の静かな制止に
氷野は脱力して椅子に座った……。
「…なんと、言ったら良いかわかりませんが…
今は次の試合に集中しましょう。」
「……うん、そう…だね。」
気分は晴れない…晴れるわけがない。
しかし時間というものは
自分たちの意思に反して進むものであり
全国大会の試合は明日へと迫っている。
咲美はたちは明日へ備えて各々
罪悪感や不信感を抱きながら眠りに就いた…
ーーーーーーーーーーーーー
〜翌日(2回戦当日)〜
「咲美！おはよう！」
「琴さん、おはようございます。」
昨日のことは水に流す…ことなどできなく
だからといって引き摺るわけもいかなく
咲美は複雑な感情のまま目を覚ました。
「今日も頑張ってね！
うちも応援精一杯するやんね！」
「はい、お願いしますね、琴さん」
咲美はなんとかその気持ちを表に出さないよう
いつも通り、柔らかな微笑みを浮かべたが
琴はその変化に気付いたらしく笑っていた表情を歪めて悲しげに咲美を見上げた。
「やっぱり…引きずってる…やんね？」
「！……琴さん…
真実を言うと…はい、引きずっております…。
あの時放った自分の言葉に
後悔や嫌悪すら感じております…」
そして咲美もその瞳を伏せ
悲しげに言葉を紡いだ…
そこにはいつもの鋭さや柔らかさなどなく
悲哀のみの感情が溢れていた…。
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スート(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます…！私自身も早く先に進みたいと思っているのですが時間が中々…（言い訳←）なるべく更新速度を速めるように心掛けるので応援お願いしますっ！長文失礼しましたっ！ (2018年10月1日 17時) (
レス) id: d298db6a77 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - この作品を楽しみに読んでいます。 出来れば以前のように更新速度を上げていただけると嬉しいです。これからも更新頑張ってください (2018年10月1日 14時) (レス) id: d1edd8cd31 (このIDを非表示/違反報告)
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