9.屋上 ページ10
「トントン何言っとん？」
『そうですよ、生徒会で食べるんじゃ？』
驚く大先生とAを他所に俺は彼女の腕を掴む。
「生徒会はどうせ放課後も顔合わせるからええねん。ほら行くで」
『あ、はい』
くいっと引っ張ると大人しく着いてくる彼女。
「また、後でなー」と大先生に手を振り歩き出すと「後で詳しく聞くからな！！！」と大声が聞こえてきた。
『いいんすか？あれ』
「ええよ。後輩と昼一緒して何も悪いことあらへんやろ？」
『そうですけど』
屋上の扉を開けると誰もおらず、
照り付ける日光に少し顔を顰める。
『もう、夏っすね。日陰行きましょ』
「おん」
俺らが出会った壁際に座りAはスマホを取り出し俺は弁当を広げる。
我ながら今日の弁当も美味い。
もぐもぐと食べ進めていると、彼女がスマホから視線を外しじっとこちらを見ていた。
「どうした？」
『…それって作ってもらったんすか？』
「いや、俺が作っとる」
『へぇ…』
再び、じっと見てくる。しかも無言で…
もしかして食べたいんか？
行儀が悪いが玉子焼きを箸で刺し、差し出すと俺の顔と玉子焼きを交互に見てからパクリと食べた。
餌付けしとるみたいやな
小動物みたいで可愛ええ
『あ、美味し』
「まだ食べるか？」
『え、じゃあ遠慮なく』
それにしても、あれだけ食べる子がお昼はジュースだけというのは如何なものか…
俺の弁当を食べてるところを見るとお腹が空いていないわけでも無さそうだし
せや…
「弁当…」
『はい？』
「弁当作ってきてやるわ」
そしたら、ちゃんと食うやろ
『そこまでしてもらうのは申し訳ない…』
「じゃあ、ちゃんと昼食うんか？」
『いや…』
「じゃあ来週からな」
決定事項とし話を切り上げる。
やっぱり料理するなら誰かに食べてもらいたいし、最近はハルミが作ってきてくれてたから俺が皆に振る舞うこともなかった。
「好きな食べもんは？」
『何でも好きです。あ、ネギは苦手です』
「わかった」
さて、何を作ってこようか
Aはどんな弁当なら喜ぶやろなぁ…
帰りはスーパー寄って晩に練習やな
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キア - 絵､うま！！！！！！凄い好きです！！！！！！！！！！！！ (2023年1月16日 16時) (
レス) @page24 id: 7c5522a26f (このIDを非表示/違反報告)
にる - ネギ苦手なの同じだw (2022年11月26日 20時) (レス) @page10 id: e48cb6811b (このIDを非表示/違反報告)
ユーア - 絵がうまい！！！！しゅき！！！！！！！ (2022年7月26日 19時) (レス) @page25 id: af40610d13 (このIDを非表示/違反報告)
月空 - 絵が上手すぎて心臓発作起こすかと思った(゜ロ゜) (2021年12月12日 18時) (レス) @page24 id: c64fd91593 (このIDを非表示/違反報告)
紺夜(縁側で昼寝したい) - ェ好き結婚して←婚姻届いつ出す？← (2021年8月25日 19時) (レス) id: 805f8cb2b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かっぱまき
| 作成日時：2020年5月9日 20時
