6.焼肉 ページ7
どんどん焼きますよーっと網に肉をのせていく。
「ホンマ…良く食うな……」
俺がそろそろ8分目ですよ、っていう所でも彼女はパクパクと余裕そうに口に肉を運んでいた。
『トン先輩だってまだ食べれるんじゃないですか？』
「もうそろそろいっぱいになりそうなんやけど…」
『じゃあデザートタイムに切り替えましょ』
まだ入るんか…
ポチポチと端末を押し結構な量のデザートを一気に頼む。
ゾムの食害をクリア出来るほどのキャパだ。
『おいしい、至高。甘いもの食べたあとってしょっぱいもの食べたくなりません？
ってことで肉追加』
おい…俺はもう食べないぞ…
そんな思いを込めた視線をやると、ぐっと親指を立てられた。
え？何？
『私1人で食べれるんで安心してください。あの有名な……しょ、食材？何てしません』
「食害や！」
何で食材？間違えるにしてももっと何かあったやろ！
心の中でツッコミを入れてから順調に減って行く肉を見て、その細い体の何処にそんなに入っていくのかとAを見る。
俺と同じような黒髪でふんわりしたショートヘア、スッとした鼻筋にほんの少しツリ目気味の黒色の瞳。
可愛いよりかは綺麗系。
人のことイケメン先輩とか言ってた癖に自分も中々美人後輩やな。
無表情だけど。
『トン先輩』
「ん？」
『一緒に来てくれてありがとうございます』
「おん」
無表情だけど(2回目)素直な言葉に何だか嬉しくなる。
後輩に慕われるってええなぁ…
うちにも2人後輩おるけど、こんなんじゃないしな
先輩を先輩と思ってないやつらや
『ご馳走様でした。』
そうこうしているうちに、いつの間にか食べ終わったようで行儀よく手を合わせて会計に向かう。レジに視線を送ると彼女が1万円札を出していることに気づき慌てて声をかけた。
『私の奢りっす。付き合ってもらったお礼』
「いやいや！あんパンも貰っとるし！券だってお前から貰ったもんやん！」
『いいんですよ』
お釣りを受け取りスタスタと店を出る後をついて行く。
「俺の分だけでも払わせて？」
『ダメです』
頑固だ…。
「じゃあ、次！」
『え？』
「次、一緒に何か食いに行く時奢るから！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1754人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キア - 絵､うま！！！！！！凄い好きです！！！！！！！！！！！！ (2023年1月16日 16時) (
レス) @page24 id: 7c5522a26f (このIDを非表示/違反報告)
にる - ネギ苦手なの同じだw (2022年11月26日 20時) (レス) @page10 id: e48cb6811b (このIDを非表示/違反報告)
ユーア - 絵がうまい！！！！しゅき！！！！！！！ (2022年7月26日 19時) (レス) @page25 id: af40610d13 (このIDを非表示/違反報告)
月空 - 絵が上手すぎて心臓発作起こすかと思った(゜ロ゜) (2021年12月12日 18時) (レス) @page24 id: c64fd91593 (このIDを非表示/違反報告)
紺夜(縁側で昼寝したい) - ェ好き結婚して←婚姻届いつ出す？← (2021年8月25日 19時) (レス) id: 805f8cb2b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かっぱまき
| 作成日時：2020年5月9日 20時
