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0003:Sophomore Slump Or Comeback Of The Year ページ4

【Fall Out Boy】

新しい僕の生徒が増えた所で、君には絶対に紹介したい。
ってな訳できっと医務室に居るんだろうと思って来たんだけど、室内からは何の話し声も物音もしない。

音を立てない様にそっと扉を開けると、硝子も誰も居ない。
静かなのも当然かと納得しつつ帰ろうと思ったら、君は気配を消して静かにソファで寝てた。

たぶん昨晩は硝子の夜勤に付き合ってたんだろうなって、ここ数ヶ月で分かった事。

季節的にも忙しくなるのはこれからだし、あまり無理はして欲しく無いけど、言っても君は大丈夫の一点張りで僕の話は聞いてくれない。

「(仕事だから仕方ないって僕が折れるしかないし)」

呪骸を抱え込んで眠る小さい体は昔のまま変わって無い。
床に膝を付いて真横に座って見る。
全部、昔のまま変わって無い。

「(好きだよ、A)」

君の顔にかかった髪を払いながら心の中で唱えるのは、なかなか伝えられない僕の本音。
今なら少し触ったって誰にもバレやしない。
黒くて長い睫毛。柔らかそうな唇。

今なら触れられる。

「(少し、あと少し)」

そんな不埒な事を考えてたら、君の腕の中の呪骸が派手な寝返りを打って僕を見てくる。

「…なに見てんの?」

じっと。
ただじっーと僕を睨んでくる。
しかもそいつの寝返りが凄すぎて君も身じろいじゃったし。
これは起きちゃうなって。

「……ん…?」
「…おはよう、A」

耳元に顔を寄せて君にだけ聞こえる様に挨拶。

起こしちゃったし寝込みを襲うのは諦めて、僕が会いに来た理由を少しお喋りしても良い位の時間はある。

そんな事を考えていたら君は体を起こしながら大きく伸びをして、呪骸を置いて医務室を出て行ってしまう。
きっと何かに理由が有るんだろうから、僕は大人しくそれについて行くんだけど。

「…硝子が、仮眠中だから」
「あぁ。そういう事」

君はまだ眠たそうにふらふら歩くし、肩を支えようかとも思った。
でも、たまに僕の体に当たって来るのが、また可愛くって。

覚束無い足取りが向かう先は自販機。
お茶を買って1口飲んだ君はやっと落ち着いて少し覚醒したらしく、僕の目を真っ直ぐ見て口を開いた。

「…何かあったの?五条」
「くっくっ、やっと聞いてくれた」

まだ眠たいのか、物憂げに伏せられた目元が綺麗だなぁ。なんて。

「…早く言わないと、硝子のとこ、戻る」
「だぁ〜め。…まだ話は始まって無いよ?」
「…何の話?」
「……聞いちゃうの?…それ」

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ゆきみ大福(プロフ) - ボブさん» コメントも評価もありがとうございます。文章力が足りなくてすみません(´;ω;`)分からない所を教えて下されば!解説作ります! (2021年7月30日 22時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - お話少し難しいけど、読んでいて楽しいです!毎日更新楽しみにしながら過ごしています!星の一番右端押しました!! (2021年7月28日 14時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ大福(プロフ) - 絶対に出て来るなぁ。笑える。低評価あざーす (2021年4月28日 12時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきみ大福 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mutsuki159/  
作成日時:2021年4月27日 23時

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