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0014:Rock 'n' Roll (Will Take You to the Mountain) ページ15

【Skrillex】

言い切ればマネキンの頭は割れて体ごとガラガラ音を立てて床に崩れ落ちる。

「(決まった)」

私の格好いい所を最初から最後までガッツリAが見てたし、最高な気分。
実地試験は楽勝で合格だし、やっと帰れるわって思ったら他のマネキンが動いて物音がした。

まだ何か居るのかと反射的に視線をやれば、ダンボールの影に何か居る。

「(子供…。遊びで忍び込んで、呪いにっ…てところか)」

体育座りで縮こまってブルブルと震えてる所を見る限り、呪いを見て怖くなって隠れてた感じ。
それなら私が祓ったから何の心配もないから、保護して帰ろ。

「ほら、もう大丈夫。おいで」

少し体勢を低くして子供に優しく声をかけると、返って来たのはイヤイヤと首を横に振る返事。
怖いなら従えよ、と衝撃を受けた。

「子供は美人に懐かないってのは本当みたいね」

私は強くてクールで可愛い、媚びない、罪な女。
危ないから帰りましょうねとか言うタイプじゃないし、Aも手を出さないって言ってたし、諦めて、

「虎杖呼ぶか」

子供から目を逸らしてその場を離れようとした。

「まって」

何よ、一緒に行く気になった?そんなつもりで子供の方に視線を戻す。

「おいていかないで」

私の目に映ったのは救いを求めて手を伸ばす子供。
その真後ろの壁をすり抜けて姿を表し、子供に近づく呪い。
一瞬のうちに理解して、祓おうと、釘と金槌を構え。

次の行動には移せなかった。

子供の首には鋭く尖った爪が突き立って、血が出て、泣いていたから。
呪いは凄く楽しそうな表情でニヤつきながら私を見てくる。

「(人質!?この呪い、知性がある!!)」

私が小1の頃。
東京から村に越してきた沙織ちゃん。

「(クソクソクソクソ!!こんな呪い全然大したことないのに!!4級!せいぜい3級の下の下でしょ!?)」

お人形さんみたいに可愛くて、聖母みたいに優しかった沙織ちゃん。
そんな沙織ちゃんを村の奴等は仲間外れにした。

「(それを自覚してるんだ!!それ故の人質作戦!!)」

『田舎者を馬鹿にしている』と勝手に被害妄想を膨らませて、沙織ちゃんを追い出した。
キモチ悪いったらありゃしない。

「(落ちつけ私!!私が死んだら、その後子供も死ぬ。子供が死んでも私はしなない!!)」

聞いたことのない名前の、手作りのお菓子を、
『お店のはもっと美味しいんだよ』と笑ってご馳走してくれた沙織ちゃん。

「(合理的に考えて、私だけでも助かった方がいいでしょ!?)」

0015:What Is Light? Where Is Laughter?(Skrillex Remix)→←0013:Burning



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ゆきみ大福(プロフ) - ボブさん» コメントも評価もありがとうございます。文章力が足りなくてすみません(´;ω;`)分からない所を教えて下されば!解説作ります! (2021年7月30日 22時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - お話少し難しいけど、読んでいて楽しいです!毎日更新楽しみにしながら過ごしています!星の一番右端押しました!! (2021年7月28日 14時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみ大福(プロフ) - 絶対に出て来るなぁ。笑える。低評価あざーす (2021年4月28日 12時) (レス) id: 3362b7a468 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきみ大福 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mutsuki159/  
作成日時:2021年4月27日 23時

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