《銀魂》紅の鬼灯 3

61.包囲 ページ13

ー貴方サイドー


貴「高杉晋助......


......あれ？低杉晋助？


アンタ、一体何をするつもり...？」


高杉「“高杉”だ。


......言ったろう、面白いものを見せてやるだけだ。


此方にとっても、彼方にとってもな。」









ー土方サイドー



近藤さんが刀をくれて助かった。


背後からの攻撃を減らす為、壁を背にして交戦する。


俺も一応、真選組の副長だ。剣の腕はA程ではないにしろ、其処らの隊士や志士よりゃ強い。


目の前の数人を倒しながら、壁に沿ってジリジリとヤツらが出て来た扉へと近づき、其処から脱兎しようとするが、

生憎、扉までは未だ長距離残っていた。



土方「(クソッ！扉までもつか！？)」



相手の数の多さもあり、体力は削られる一方だ。


此方が扉を目指していることを悟られないよう、目線はなるべく其方には向けない。


しかし、



天人1「へへっ。此奴、あの扉から出る気だぜ。」



俺の進行方向に気付いた天人の一人が声をあげた。



天人2「ハハハ、させるかよ！」



扉を塞ぐように、天人の数が増えた。



土方「チッ！」



他に出口らしきものはないか見渡すが、其れもなさそうだ。


あの扉をどうにか抜けるか、それともその前に俺がくたばるか。



だが、



土方「俺には......



やらなきゃならない事があるんだよおぉぉ！！」



俺に刀と共に意思を託した、近藤さんや組の奴らの為にも、


刀を握り締め、俺は力を奮った。

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