Life is full of tough choices, isn’t it? 9 ページ38
【 リドルside 】
あれから数日が経った。
そしてAはハーツラビュル寮から学園へ向かいそして帰宅する。
ハーツラビュル寮の生徒達と同じ授業を受け、食事をする。
それだけで僕はとても満足だった。
Aと同じ寮へ戻れる事、Aの居る談話室に居れること…とても幸せな時間だと思っていた。
だが、問題がある。
Aの部屋へ遊びに行けば窓に足を投げ出して座っている姿がそこにある。
「A!!何をしてるんだい!危ないだろ!」
『え〜?危なくないよ〜』
Aは部屋の窓からよく飛び降りたり座って寛いでいる。
下がいくら芝生といえ、運悪く落ちてしまえば全身骨折は免れない。更に運が悪ければ即死だ。
それをいくら注意してもキリがない。
前々から選択授業で一緒になる度に危ない事をしていたがまさかプライベートでもこんなにも危なっかしいとは…。
『リドルくん怒った〜?』
僕が考えごとをして黙り込んだせいか、ふわりと近くにやってきたA。
その瞬間、鼻につく香りは僕の使っている物と同じだった。
そうだ、オクタヴィネル寮で使っている香りのものはどれも奴らの匂いと同じで嫌になり僕がプレゼントしたんだった。
「…」
『リドルくん??』
Aを…もし、このまま押し倒してしまえばどうなるんだろうか?
もし、その口に触れればどういう反応をしてくれるんだろう?
ふつふつと浮き上がる感情は今まで経験したことの無い熱くて苦しいものだった。
『おーい?』
「…っ!ぼ、僕はもう寝るよ!」
『そっか!おやすみ〜』
急いでAの部屋を出た。
だがそのまま力無く僕は壁にもたれ掛かるように座り込む。
僕は今、なんてことを考えたんだ?
みだらな行為だ!!!
僕はアイツらとは違う!!!
先程の思考をどうにか消し僕は部屋に戻った。
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作者名:消毒液 | 作成日時:2020年7月12日 5時