タコとウツボの幼馴染には気をつけろ！ (ページ16)

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人魚の香りに毒されてページ16

【レオナside 】

「…、……！」
「……！！」

騒がしさで目が覚める。
昼飯後に眠さにやられて眠ってしまったが寝すぎたようだ。
植物園はすっかり薄暗くなってしまっていた。

そんな事よりこの時間帯に何をそんなに騒がしくしてんだ？

寝すぎて気だるい身体を持ち上げ騒ぎの方へと足を向ける。木々の隙間から覗けばうちの寮の連中が数人見えた。

1年と…2年が何人か居るな。

聞こえてくる罵声になんとなく察した。

また誰かを狙ってカモにしてるんだろ。
アイツらも飽きもせずよくやる。

くだらねぇ事には関わらねぇ。

自室に戻ろうと視線を逸らす瞬間白い何かが見えた。

「……」

まさか、と思った。
再び目を凝らして囲ってる連中を見る。

「抵抗できねぇからラッキー」
「おい、連れてきたんだから俺からやらせろよ」

なんて声が聞こえる。
その瞬間、ぐったりとして服がはだけたAの姿が隙間からハッキリと見えた。

は？
何やってんだアイツら。

「はーいバンザーイ」
「まさかあんな事でこんなに大人しくなるなんてな」

乱雑にAのシャツやズボンを脱がしていく男達はどうやらそのつもりでAを連れてきたようだ。

ﾁｯ。
本当にめんどくせえ事してくれたぜ。