最前列へXIV

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自販機の前にいるA
確かにどこか重い雰囲気があった

飛「よっ」

貴「、？！お、お疲れ様です！！」

声をかけると一瞬、真顔のAと目があった
むしろ、話しかけんなみたいな顔してたけど、私だとわかったらしく、完全にスイッチが切り替わった

飛「何飲むの？」

貴「んー、どうしよう。水にします、」

飛「はい。」

貴「えっ！ありがとうございます」

Aと話すようになったのは、ほんとここ最近で
さっきの表情からして、選抜のプレッシャーとかもあるんだと思う

飛「さっきさ、スイッチ切り替えたでしょ笑笑」

貴「え？」

飛「最初、話しかけんなよみたいな顔してたよ笑笑」

貴「え！ごめんなさい！！目つき悪くて笑あ、でもほんとそんなこと思ってないですよ！！笑」

飛「いいよ。面白かったし笑」

貴「ほんとに、違いますから！笑 飛鳥さんも、飲み物買いに来たんですか？」

飛「Aを探しにきた」

貴「えっ、もう、そんな時間でした？すみません」

飛「んーん。最近楽屋に居ないから。居ずらい？」

貴「なんていうか、一回切り替えないと、ダメなんです」

飛「何がダメなの？」

貴「その、えっと、、」

飛「ん？」

貴「今気を抜くと、ダメなんです」

困ったように笑って誤魔化される

飛「そんな力まなくていいよ。楽しめばいいんだから」

貴「いや、ダメです。今回の飛鳥さんの最後の曲じゃないですか、」

飛「あ、そんなの考えてんの？」

貴「そんなのって、すっごい大きいことですよ。選抜ってだけでもあれなのに、、」

まさかの原因が私とは、、

貴「あ、その飛鳥さんのせいじゃないですから！」

4期の中でも、まだまだ、自信のなさそうな姿が昔の私と少しだけ被る

飛「ありがとね。」

ぽんぽんって頭を撫でてみると
立ち上がってくるっと後ろを向いた

貴「まだ何もできてないですから」

その声は少し震えてて

飛「えー？何？泣いてんの？笑」

貴「泣いてないです」

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