びたーすうぃーと。【るぅと】

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ー Side るぅと ー





Aちゃんは駆け寄ってきた友達に質問攻めされていて明らかに困っていた。



そんなAちゃんをぼーっと眺めることしかできない僕。






そんなとき、Aちゃんがキョロキョロして僕と莉犬の方を見た。




莉犬「も〜、そこまでにしてあげないと！Aちゃん困ってるよ」

「あ、ごめーん！」



すぐ救いの手を出したのは莉犬。

僕が声掛けられないのをわかっていたからだと思う。





莉犬「Aちゃんおめでとう！さとちゃんから付き合ったってすげーテンション高いライン来てたよ」

『そっか。友達なんだもんね。ありがとう！』



すごく幸せそう。









るぅと「お、おめでとう」

『るぅくん、ありがとう』



また幸せそうに微笑む。









ごめんなさい。




幸せにはなってほしいけど、このおめでとうは本心じゃないんです。



ごめんなさい。









そんな僕の願いは叶っているのかどうなのか、Aちゃんは毎日幸せそうだった。




どんどん綺麗になっていくAちゃん。


さとみ先輩と上手くいってるんだ。







…よかった、んだよね。








よかったんだ。






莉犬「るぅとくん、これでいいの？」

るぅと「奪うとかそんなこと出来ないよ？告白さえも出来なかったんだから。僕はもう」



莉犬は困ったような顔をする。






複雑だよね。

さとみ先輩とも仲良くて僕とも仲良くしてくれてて。






莉犬にもつらい思いさせちゃってるのかな。




莉犬「あ、今俺の心配した？」

るぅと「え！？」

莉犬「俺の心配はいいからさ、自分の気持ちに正直に過ごしなよ！」






ね？と莉犬は笑った。




莉犬「というか俺の心配よりAちゃんの心配をしてあげた方がいいかも」

るぅと「ん？」





Aちゃんの心配？

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