びたーすうぃーと。【るぅと】

#11 ページ12

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ー Side るぅと ー





あれから莉犬が言っていた通り、本当にAちゃんの心配をしている。



だってAちゃん、最近悩んでるから。




数日前聞いてしまったあの悩みがもしかしたら大きくなってしまったのかな。






授業中も気になって前の方の席にいるAちゃんの背中を見つめていた。








すると、
突然Aちゃんは身体をビクッと動く。







どうしたんだろう。








『先生、』

「どうした？」

『体調悪いので保健室で休んでもいいですか？』

「珍しい、…確かに顔色悪いな。行ってこい」







…体調悪かったんだ。




だから考え込んだように見えたのかなぁ？




「あ、今日保健室の先生が出張でいないから職員室で鍵もらっておけよ」

『はい』




Aちゃんはスマホをポケットにしまい教室を出ていった。



見れたのは横顔だけだけど確かに体調悪そうだった。









結局この授業にAちゃんが戻ってくることはなく終わった。






心配になりながらも次の準備をしていると



「黄瀬ー！お前保健委員だったよな？A見てきてやってくれ」



先生が僕を呼んでそう言った。






るぅと「え？でも女の子だったら」



保健委員は僕のほかに女の子もいる。

男の僕が行くより絶対いいのに。




「黄瀬は昔から知ってるよな？仲良い人が行った方が安心するだろ」







仲良い。

僕達仲良いんだっけ？






なりたくてもなれないのに。


そんなふうに思ったけど断る必要もないし、心配だったから素直に保健室へと向かった。

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