【snr】さみしかったんだから【短編】

セ ページ1

『あー、もう、あんのハゲ上司、マジウザいわ…』

今日は10/3。俺の誕生日。

可愛い彼女と過ごそうと、「早めに帰る」と伝えておいたのだ。

だが。

会社の上司からミスの尻拭いをさせられた。

ほんまあいつ、足手まといで仕事もまともにできないくせに上から目線で命令ばっかしてきやがってよぉ…。

それよりも焦っているのは時間だ。

Aが待ってるんに、だいぶ待たせてしまった。

もう寝てしまっただろうか。

それとも怒って帰ってしまっただろうか。

どちらにせよ、謝らなければ。

申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら必死に走る。

ﾋﾟﾛﾝ

ふと、スマホの通知が鳴る。

なんやねん、とキレ気味にスマホの通知を見ると、志麻くんからやった。

ほくろなぁなぁセンラ、Twitterでセンラーが心配しとるよ?

心配…？？？

何かあっただろうか。

そこまで考えて思い出す。

そうや！今日はキャスやらんって言い忘れとった！！！！！

胸毛すんませんっっ!キャスやらんって言い忘れとった!志麻くん、教えてくれてありがとう!

志麻くんに急いでLINEを返し、Twitterで報告のツイートをする。

◇
センラ@浦島坂田船
@sen_sen_sen_sen
すいませんｯｯｯｯｯ！！今日少しリアルが忙しいので、お誕生日配信は明日にさせてくださいな！！！！！
◇

よし。

ツイートされたのを確認して、スマホをポケットにしまう。

俺は再び走り出した。

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