1【あるがままで / Hokuto.M】 ページ35
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「…こんにちは。」
クリスマスイブ当日の14時。
律儀に我が家まで来てピンポンを鳴らした松村くんは、予想通り硬い表情をしていた。
いつもはキャラもののニットやら原色バリバリのシャツやら、不意打ちのスポーツブランドやライブTシャツやら、幅広く不思議系を極めた私服の松村くんが、今日に限ってシンプルで大人っぽいチェスターコートなんて着てるものだから、思わず目を奪われて黙り込んでしまった。
「…こんにちは。寒いね。」
「あぁ…」
相変わらず、2人揃うと陰キャ全開。
「陰」が「全開」ってのもよく分からないけど。
私たち2人はあの集団の中にいるからこそパリピに偽装できるのであって、単品で放り出されたところで、華やいだ街中を謳歌できるようなスキルはどちらも持ち合わせていないのだ。
それでも高さの違う肩を並べて歩き出せば、否応なくスタートしてしまう「クリスマスデート」。
受験前の大事な時期なので、もちろん遠出をするつもりは無い。
ただ、言ってしまえば逆にそれに甘えて、特段「計画」と言うものも立ててはいなかった。
さて
偏屈で変わり者の松村くんは、こんな日に一体、私をどこへ連れて行ってくれるのやら。
敢えて何も聞かぬまま、いつも通りオチがあるんだか無いんだか分からない彼の長話にテキトーに相槌を打つ。
覗き見る横顔は今日も人形のように美しい。
白い肌も、すっきりとした鼻梁も、少し影のある黒曜石のような瞳も、そのまま額縁の中に閉じ込めてしまいたいぐらいに美しい。
冷たい風が、追い越しざまに松村くんの艶やかな黒髪を揺らす。
…もし彼女になったら、触れてもいいのかな。
嫌がられそうで、なんとなく聞けない。
手も繋がず、暗くなれば解散になるであろう「クリスマスデート」は、「友達以上恋人未満」である今の私たちにとっては、とても正しい姿で目の前に現れている。
寂しい気もするけど、私たちにはこんな距離感が合っているような気もする。
例え小さい頃からの幼馴染とでも、決してベタベタ付き合おうとはしない松村くんが、果たして�猗狃�″と言う生き物を前にしたらどうなるのか。
�爛▲ぅ弔爐辰弔蠅世發鵝�″
なんとなく今は思い出したく無かった森本くんの言葉が、寒さに痛む耳の奥から、聞こえて来たような気がした…
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マヨ(プロフ) - あいりさん» こちらこそ、ありがとうございました！じゅったんカッコよく書けていたならよかったです(^^)モテない女がモテる男を書くのは大変でした…( ；´Д｀) (2022年2月20日 0時) (
レス) id: e79016e87d (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - マヨさん» ありがとうございます！読ませていただきました！やっぱり樹がかっこよすぎました🥹 (2022年2月19日 17時) (レス) id: 87926ffd93 (このIDを非表示/違反報告)
マヨ(プロフ) - あいりさん» ありがとうございます(^^)パス開けました〜！ (2022年2月19日 10時) (レス) id: e79016e87d (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 俺の可愛い妹で、俺らの大切なお姫様。にやられました😇パス教えて下さい🙇♀ (2022年2月19日 1時) (レス) id: 87926ffd93 (このIDを非表示/違反報告)
マヨ(プロフ) - 澪さん» お待たせ！！じゅったんとのデート書きました！！パスかけてあるから、読みたくなったら言ってくださーい！！ (2022年2月18日 22時) (レス) id: e79016e87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨ
| 作成日時：2021年12月2日 1時
