31.アイドルは屁理屈野郎 ページ2
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日曜日会える？という内容にわかった、とだけ返信をしてスマホの画面を暗くしたら
まるでそれを待っていたかのように背後からキュッと水道が閉まる音がして。
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あーあ、とテーブルにスマホを置いてふかふかすぎる人をダメにするようなソファに身を放り投げて
高すぎる天井を見上げると、ニョキッと私の視界に映ったキュッと口角を上げて笑ってる端正な顔。
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「うっわ！？びっくりした！」
和也「ずいぶんお寛ぎの様子で」
「だってこのソファふかふかすぎるんだもん。人をダメにするね、これは。さすが芸能人」
和也「人をダメにするソファを買うのは芸能人、っていうその安直な考えやめてもらえます？」
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くっくっくっ、ってカズは特徴的な面白い笑い方をする。
それはよくラジオでやってる笑い方で最初聴いた時は気持ち悪！と思ったのに慣れって怖い。今や何も感じなくなってる自分がいる。
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そしてそんなカズは
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和也「チーズケーキ好きな人？」
「チーズケーキ？すきすき！」
和也「そっか。今日差し入れで貰って来たの、ケーキ」
「ほんと！？嬉しい、たべたーい」
和也「だと思って持って来た」
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じゃーん、と差し出される白い箱。
その箱には何時間も待たないと買えない、って今有名なケーキ屋さんの箱で
芸能人パワーすごい！ってワクワクしながらカズが箱を開けるのを大人しく待つ。
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和也「ちゃんとね、２つ持って来たのよ」
「さすが分かってる」
和也「でしょ？ほら」
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和也「ショートケーキ」
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…。
……。
………。
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「え、ショートケーキ？」
和也「うん、どう見てもショートケーキでしょ。え？逆にうめちゃんにはショートケーキ以外に見えんの？」
「え、今の流れだったらチーズケーキじゃないの？」
和也「え？誰がチーズケーキもらって来たっていったの？」
「え？」
和也「俺はチーズケーキ好き？って聞いただけでチーズケーキがあるよ、とは言ってないじゃん」
「…」
和也「…(笑)」
「サイテー」
和也「勝手に勘違いしないでもらえます？(笑)」
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分かったことがある。
カズは、意地悪で人をからかうのが好きな人だ。
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