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ジョゼフside
「アズ、見テ見テ」
「三つ編み？イドーラに結って貰ったのかな？
いや、出来るわけないか……」
「あらぁ、随分と失礼な事を言うのね？」
「ゲ、いたのか」
宙に浮かぶ書物の整理をしていたら、ラルの所に行っていたはずの信徒が4人駆けてきた。
三つ編み、お団子、ポニーテール、ツインテールに結われた彼女達はキラキラと目を輝かせている。
「あの子は？」
「帰したわ。今日は様子見。今度は信者にしてやるつもりよ」
「じゃあ全部彼女に結んでもらったわけだ」
「ソウ！！」
信徒達は自分の腰に付いていた星見の鏡を使って姿を確認している。
いつの間に取られたんだ……。
「貴方大変そうねぇ。私も手伝ってイイかしら？」
「君が触れた途端に全人類が死ぬよ？」
「人間が生まれる前、地球が誕生してすぐにこの世界にいるのよ？全員私が産んだようなもんよ」
「じゃあ自分の子供を殺すようなものだね」
「子供を持ったことがないから分からないわぁ。この子達はあくまでも作り出した存在なんだから。
ってか貴方も気が変わればそうすることが出来るじゃないのよ」
どうなの、ねぇねぇと頬をつつく彼女に苛つきながらも本を開いた。
目の前で100個程文字がジュッと音を立てて消えた。
しかしその数秒後には別の文字で埋め尽くされる。
「瞬きの瞬間に人間が大勢死んでまたその代替品が産まれる」
何を今更という顔で見られる。
「慈悲の心も無いのによく言えるのね」
「十数億人にそんな物必要ないからね」
「ところで、彼女はどうなのかしら？」
「まだ見えているよ。でも近々消えるだろうね」
生者の名が記されたこの本は、死者が出れば即名前が消えてまた生まれれば訂正されるかのように勝手に書き込まれる。
つまらないなと感じれば爪で引っ掻いて線を引いて勝手に殺す事だって出来る。
それくらいこの世界は暇だ。
「私さっき言い忘れたのよねぇ」
「何を？」
「もうすぐ最後の試合が来るわよって。貴方もその時は試合に出るんでしょう？」
「さぁ？彼が私と交代してくれればの話さ」
「でも今から鍛練しても意味無いからやっぱりどうでもいいわ」
「その時は勝手に死んで存在が消えるのか、私達が手を下すのか楽しみだね？」
最後というのは突然に訪れる。
だから私は彼女が命を落とし、手にその魂が握られることに賭けてみよう。
もし外れたら？
その時は別の誰かを殺すか、戦争と称して数億人の人間を殺そうか。
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白狐-bilyakko-(プロフ) - リパ推しの雪さん» ありがとうございます！(*´`)更新頑張ります！！ (2021年3月1日 9時) (
レス) id: 6701540cff (このIDを非表示/違反報告)
リパ推しの雪 - すごい素敵な作品ですね！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月1日 5時) (レス) id: e92c1b8c9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐ーbilyakkoー | 作成日時：2021年2月27日 1時
