あの傭兵に妹がいたようで【第五人格】 (ページ41)

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ルカside

「ふぃー！修理終わり！ビクター、アンドルー！外行こ！！」

〔消灯前ですよ…！？〕

「そ、そうだぞルカ！消灯過ぎたら、何が出るか…」

「もしかしてアンドルーってビビり？マジ？」

「なっ……お前な！人を馬鹿にするのも大概に…！」

「おねがーい！ちょっとだけだからさっ」

〔心配なので着いていきます〕

自室にて寛ぐ2人に声をかけた。
てこでも動こうとしないアンドルーを動かす為に脇をくすぐる。

「ほーら着いてこないと私の作ったくすぐりマシーンで30分のたうちまわって貰うよ。
声は出さずにね☆」

〔鬼…〕

「やり方が卑怯だぞ…」

やっとアンドルーが動いてくれたので、3人で中庭へ向かうことに。

「やっぱ誰もいないねぇ」

「皆部屋に引っ込んでるんだろ。誰かと違って」

「今なんて？」

〔喧嘩しないで！…あの、何か聞こえませんか？〕

「君もか！」

「Hey! アンドルー！アンドルー！ビビってる！！」

中庭には何本か木が生えている。低いのから高いのまで。
そのうちの1番高い木をビクターが指差した。
耳を澄ましていると、ぽーっと低い音が聞こえてきた。

「ヒィィィィィ！」

「イライさんの梟だよ～ってか、ほんとビビりなんだね…」

〔何かの曲でしょうか？〕

ビクターの言う通り、低い音ながらにも心の底を揺さぶるような音色が何かを奏でている。
私達は言い争いも忘れてじっと見上げていた。

暫くして音が鳴り止み、沈黙が訪れた。
暗くてよく分からないが、木の上の何かが下に降りていることが分かった。

ザッザッと地面を擦る音。

自然と3人で身を寄せ合う。

「ねぇなんか近づいてくるんだけど！？」

「お前だってビビってるじゃないか！」

〔……〕

アンドルーの肩を掴む手に力が入る。
ビクターは気を失いかけている。

逃げ道の無い場所で私達3人は光る青に声をかけられた。

『初めまして、可愛い怖がりさん達？』

肩をガシッと掴まれる。

あぁ、こんな所では死にたくなかったな…

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皆さんはVAL組の中で誰が好きですか？
シリアス展開にギャグを取り入れるのって天才だと思う(思ってる)

中庭はこの小説の荘園のオリジナルです
他の荘園にあるかは知りません

ちなみに中庭は狩との共有スペースです

オリジナルの場所はこれから先ちょこちょこ増えるかもしれません