十八 ページ18
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特別友達がいないわけでもない。
学生時代には周りには趣味の合う友達がいて、放課後遊びに行ったり、勉強したり。
ごく普通の学生生活を送っていた。
しかし、それが就職を機に江戸に出てきて、それは一変した。
会社に勤めながら、休みの日には今と変わらず配信をする。
自宅と会社の行き来だけで、いつの間にか学生時代の友達とは疎遠になったいた。
会ったとしても数年に一回程度。
しかし、会社を退職し、ファミレスのアルバイトと配信を掛け持ちしだした途端にますます疎遠が加速した。
暦通りの休みが取れるわけでもなく、深夜帯の配信で毎日が不規則な生活。
到底通常の人間生活に戻れるはずもなかった。
会う人と言っても職場の人間のみ。
だからといって寂しいと感じることはなく、ネット世界には自分の話を聞いてくれる人が数えきれないほどにいた。
それだけで十分だった。
「あっ…」
銀時に連れられ、街に出て目についた女性らしい服。
思わず足が止まり、見つめてしまう。
(ウィンドウショッピングって最後にしたのいつだっけ)
ガラスに反射して映る自分の姿を見て、その服は不釣り合いだと感じてしまう。
人並にしていると思いつつも、どこか覇気もなく実年齢より少し老けて見えたような気がした。
「どした。…何、それ欲しいの」
Aの変化に気が付き、銀時はにやにやと笑みを浮かべる。
どうせ馬鹿にされるだけだと、手を振り払って先に進む。
すると、また腕を掴まれた。
「どこ行くんだよ。買うんだろ」
「別に見てただけですよ」
「ふうん」
銀時はのんびりと後ろをついてくる。
「すみません、ちょっとATMに寄ってもいいですか。今、冷蔵庫空っぽなこと思い出しちゃって」
「おう、分かった。じゃ、俺厠行ってくるわ」
手をひらひらと振り、二人分かれる。
急いでお金を下ろし、銀時が近くにいないことを確認し、先程の店に戻る。
ガラスを鏡代わりにして少し髪を整えて、意を決して足を踏み入れる。
にこにこと愛想よく笑顔を向ける店員にマネキンを指差し、商品を手に取る。
そして、そのまま試着室で身に着ける。
(あちゃあ…少し太ってるな、やっぱり)
「お客様、お召しになりましたか？」
「あっはい、今出ま」
外から声掛けられ慌ててカーテンを開ければ、
「へえ。よく似合ってんじゃん」
またにやにやと笑みを浮かべる男がこちらを見ていた。
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Nattu(プロフ) - 慎さん» 慎さんん;;また来ていただいて嬉しいです;;同じ状況だ…萎えますよね;;慎さんの作品近々見に行きますね！^^いつも嬉しいお言葉ありがとうございます❤️🔥 (2022年7月15日 20時) (
レス) id: 8022db4695 (このIDを非表示/違反報告)
慎(プロフ) - ランキング入りおめでとう御座います👏私も最近溜めていたはずの話が知らない間に消えてて萎えました…😢お忙しいとは思いますが無理のない範囲での更新、頑張ってください。今作も大好きです😊🥀 (2022年7月15日 19時) (レス) @page7 id: 101fab3c19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nattu | 作成日時：2022年7月4日 22時
