十四番隊の愛され隊長

隊長十二 ページ15

NOside
紅蝶文句を言いながらベッドにドカッと座ってAに傍に来いと言わんばかりの顔をしている。

『お隣失礼』

Aが自分の隣に腰掛けたのを見て紅蝶はAを押し倒した。

正確には自分の太ももにだが。

『膝枕？』

紅蝶《お前が俺の言う事聞かないから》

そう言うと紅蝶はAの頭を優しく撫でた。

紅蝶《フワフワだな、お前の髪の毛》

『そうかしら？別に髪に気を使っているつもりは無いけれど』

Aは紅蝶の方を少し眠たそうな目で見る。

紅蝶《眠いの？俺に話し相手になれって言ったくせに？》

『貴方の手とっても暖かくて眠たくなっちゃうのよ』

ウトウトするAを見てため息を付きながら紅蝶はAを軽々と持ち上げ一緒にベッドに入った。

『べ…に？』

呂律が回らないAを見ながら紅蝶はニヤけた顔を隠してAを抱きしめる。

紅蝶《寝るならさっさと寝てくれる？そうすれば俺はあっちに帰れるから》

？？《まぁ、お酷い言い方。本当はワタクシ達の中で一番不安がっていたくせに》

そこに人形の様な姿をした女がフワフワと浮いてやってきた。

『あ…ま』

尼姫《ふふふ、はいご主人様。尼姫は此方にございます》

そう言うと尼姫はAの頬を優しく撫でた。

紅蝶《汚い手で此奴に触るな、此奴に穢れが移る》

尼姫《黙れこの野郎、ですわ》

Aは二人が言い争っているのを見ながら瞼を閉じた。

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