ともに ページ21
.
.
.
北山と付き合ってから、何ヶ月か経った頃
北山から突然、
「藤ヶ谷と一緒になりたい」
「??一緒になる?ってどうやって?」
「パートナーシップ制度ってやつがあるんだ」
「いわゆる"結婚に相当する関係"っていう証明がもらえるんだ」
「そんなのがあるの?」
「なにかあったとき、藤ヶ谷のそばにいたいんだ」
「でも、それって俺とずっといるってことじゃ..」
「当たり前だろ、藤ヶ谷以外じゃだめなんだよ」
それから北山の強い説得もあり、
パートナーシップ制度を活用しようとなった
「お互いの親にも、念の為挨拶したほうがいいよね」
「そうだな」
北山の親に挨拶、緊張する
学生時代は、あまり北山の家に行ったこともないし
行っても親がいることはなかった
「俺んとこは母ちゃんだけだから、いつでも行けるから」
「わかった、じゃあ日程調整してみるね」
.
.
.
それからも毎日忙しく過ごしている
「タマ、この資料10部刷っといてくれる?」
「はーい、やっとくね!」
「助かる〜」
「最近、ガヤ忙しすぎじゃない?休めてる?」
「んー..北山にも会えてないし、休めてないかも」
「そっかあ、無理しないでね」
「ありがとう」
あれから、タマは恋人ができたらしい
釣り仲間の友達の友達?らしく
超がつくほどのアニメオタクなんだとか
優しくてなんでも言うこと聞いてくれるって
惚気けてたな
「あー北山に会いたい」
正直忙しすぎて、家にもろくに帰れてない
一緒に住めればいいのに
...
そうだよ、同棲すればいいんだ
.
.
prrrr...
『もしもし?』
「きたやま!」
『おう、なんだなんだ笑』
「同棲しよう!」
『え?急にどうし、』
「同棲しようって!言ってるの!」
『わかった、わかった』
『でも、いいのか?ほんとに』
「なんで?」
『いや、なんとなく、嫌がるかなって...』
「嫌じゃない、むしろ北山と一緒にいたいのに会えなくてつらい」
『ほんと、お前ってやつは..かわいいなぁ』
「だって、1ヶ月くらい会えてない」
『忙しいんだから仕方ないだろ』
「...だから一緒に住みたい」
『わかった、..いい物件探せるだろ?課長さん』
「っ!探す!」
『そうと決まったら、俺も諸々の手続き調べるよ』
.
.
.
53人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴょんすけ | 作成日時:2023年7月29日 1時