進歩 ページ7
今日も今日とて電車に乗る。
Aさん、いるかな。どうだろ。
辺りを見回すと、
いた。
さとみ「あ、」
A「あ!さとみさん!」
にこりと笑う。
ずっきゅん。
こちらにひょいひょい手を振っている。
何この可愛い生物。
ゆっくりとAさんの方に近付く。
そして隣の吊革をゲット。
さとみ「お疲れ様」
A「お疲れ様です〜」
優しい香り。
A「あれ、今日はメガネしてる」
さとみ「ああ、」
目の調子悪くてコンタクト入らなかったんだよな。
目ざとく気付いてくれて
俺は素直に喜ぶ。
さとみ「いつもコンタクトなんです」
A「そうなんですね〜!メガネ似合うの羨ましいな、」
あれ、今俺褒められた?
メガネ似合ってるって言われた??
え、自意識過剰?
A「くいってやってください」
さとみ「ええ?w」
A「メガネくいって」
自分の目元でくいっとするAさん。
かわいい。
さとみ「くいっ」
A「きゃーーww」
さとみ「なんですかそれw」
Aさん男持ち上げるの上手いな。
と言うか出会ったばかりなのに
ずっと前から知り合いみたいに接してくれる。
コミュ力たけぇなぁ。
電車が動き始めても
まだ楽しそうに笑ってる。
A「さとみさんはどこで降りるんですか?」
興味、持ってくれてるんだ。すごく嬉しい。
俺はニヤニヤしそうなのを必死に隠しながら
答える。
さとみ「次の次です」
A「私次なんです!じゃあもうすぐバイバイですね〜」
しゅん、という効果音が鳴っているかのように
あからさまに落ち込む。
やばい、男の扱い上手すぎる。
ここで俺はさりげなく探りを入れてみることにした。
さとみ「前にいた駅は??」
A「ああ!……知り合いと会ってたんです」
少しの空白。
……やっぱり男だな。
さとみ「ふーん、そっか」
俺はわざと突き放すように言う。
次の表情を見るために。
A「さとみさんもいましたよね?あの駅」
さとみ「あ、」
しまった。これなんて言えばいいんだ。
Aさんがいたから降りたとは言えない。
考えろ、俺。
さとみ「……友達の家行くつもりだったんだけど駅間違えたんだよねw」
A「おバカなんですね」
さとみ「はー?!ww」
またケタケタ笑う。かわいい。
A「冗談ですよw それではお疲れ様でした〜」
まだ電車が止まるまで時間があるのに
出口に向かったAさん。
突き放された。仕返されたんだ。
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かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます!とっても嬉しいです!( ; ; )頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください! (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです!!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです( ; ; )ありがとうございます〜〜! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かりん | 作成日時:2019年3月20日 2時