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さとみ「……」

ハンカチが彼女の手に渡る。

やば、俺手汚くなかった?

ハンカチ汚したりしてねぇよな?

いやまって普通に俺気持ち悪かったかもしれない。

ぐるぐる頭の中で考える。

「……大丈夫ですか?」
さとみ「あっ、いや……大丈夫です」

心配させてしまった。

やばい、めっちゃださい。

「…それでは、失礼します」

くるっと俺に背を向けた。

俺は何だか色々パニックだったんだと思う。

だからつい、彼女の手を取ってしまった。

ひんやり冷たい手の感触。

彼女は驚いた様子でこちらを見た。

「あ…えっと…」
さとみ「あの……辛いこと…あったんですか…?」

やばい、これはさすがに気持ち悪いか…?

俺は焦った頭で考える。

さとみ「いや、やっぱ何もないです、ごめんなさ…」

俺が手を離して引き返そうとした時。

彼女が嗚咽をもらした。

さとみ「?!!」
「…ごめ…なさ…っ」

泣かせてしまった。

俺は慌てて再び彼女をベンチに座らせて
自販機で水を買って渡す。

「ほんと…ごめんなさい…」

どうやら落ち着いたらしい。

さとみ「俺が…変なこと聞いたから…」

俺は申し訳ないと思いながら

彼女とこうやって話せていることに
喜びを感じている。

最低な男だ。

「…少し、辛いことがあって。」

彼女から話し始める。

それが嬉しい。

「って、変ですよね…知らない人に突然こんな話…」

"知らない人"。

その言葉で一気に突き飛ばされた感覚がする。

さとみ「俺は大丈夫ですよ、あなたを泣かせちゃったの俺だし」
「あはは、優しいですね」

濡れた目で微笑む。

綺麗。

「……」

…彼女が…視線で俺に名前を求めてる感じがするのは気のせい…?

さとみ「……」

空気を通してねだってきてる。

……上手いな、この女。

俺は簡単に乗ってしまう。

さとみ「名前…聞いてもいいですか?」
「私?」
さとみ「今話してるの君しかいないよw」

くすくす笑う。

凛とした綺麗な顔立ちからは考えられないくらい
可愛らしくて。

「Aです。私の名前」
さとみ「A……さん」

呼び捨てで呼んでしまって、
さんを付け足す。

A「あなたは?」
さとみ「俺はさとみです」

あ、しまった。

活動名で言っちゃった。

でも…俺に興味持ってくれるならいいよ。

A「さとみ…さん!」

あ、かわいい。

…もう何されてもかわいいじゃん。

*→←ナンパ



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かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます!とっても嬉しいです!( ; ; )頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください! (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです!!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです( ; ; )ありがとうございます〜〜! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かりん | 作成日時:2019年3月20日 2時

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