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甘い夜 ページ28

Aさんがシャワーを浴びている間、

俺はベッドに座って気持ちを落ち着かせていた。

……本当に現実…?

頬を軽く引っ張る。痛い。

さとみ「…あー」

ちゃんと声が出る。聞こえる。

…現実だ。

俺はじゃあ、本当に、

Aさんに求められたんだ…

実感が湧かない。

ぼーっとシャワーの音に耳を澄ませる。

あの中に、Aさんがいるんだ。

信じられない。

しばらくするとシャワーの音が止まった。

シャワールームからバスローブを着たAさんが出てくる。

さとみ「…っ、」

雰囲気が違う。

髪が湿っていて、いつもより色っぽさが増している。

心臓の音が耳の奥ではっきりと聞こえた。

A「シャワー、お先です」
さとみ「ああ…俺も行ってくる…」

Aさんはふわっと微笑んで俺を見送った。

水に体を打たれても夢のような気分で。

心臓を落ち着かせながら部屋に戻った。

A「おかえり」
さとみ「ただいま」

目が合って、空気が変わる。

自然に距離を縮める。

Aさんが抱きついてきた。

柔らかくて、暖かい。

ゆっくりとAさんをベッドの縁に座らせて
俺はその正面にしゃがみこんだ。

さとみ「ホントに…いいの…?」

Aさんの手を取って
顔を見上げながら言う。

頷いた。

それを合図に、俺はAさんの体を
ベッドに倒す。

さとみ「…」

その頬に触れる。

Aさんに、触れている。

血液が激しく流れる感覚がする。

俺はそのまま顔を近付けて、

口付けた。

A「ん…」
さとみ「…」

甘い。

ほんのりカシスの味。

顔を離すと、バチッと目が合う。

Aさんの細い指に俺の指を絡める。

指輪が、邪魔だ。

Aさんに唇で触れながら
俺はさりげなくAさんの指輪を外した。

これでもう、今夜だけは俺の(もの)

他の男なんか知らない。

俺のことだけ、見て、感じてほしい。


徐々にはだける服が
俺を煽ってくる。

はやくはやくと急かしてくる。

少なくとも、俺の身体は
Aさんを求めていた。

何度も口付ける。

A「…んん……っ//」

俺に感じているのが嬉しくて
何だか泣きそうになる。

涙でいっぱいな瞳が俺に訴えてくる。

俺に身体を乱されているAさんが可愛くて愛おしくて仕方がない。

A「さとみくん…っ」

必死に名前を呼ぶから、俺はそれに応える。

意識が途切れそうなAさんの首筋に噛み付いた。

今日だけ、許して。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
甘い夜

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かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます!とっても嬉しいです!( ; ; )頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください! (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです!!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです( ; ; )ありがとうございます〜〜! (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かりん | 作成日時:2019年3月20日 2時

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