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いつの間にやら殴り合いを始める土方、沖田、銀時。言わずもがなAの発言がその原因なのだが。当の本人はその辺に転がっていた箱の上に座り高みの見物である。
『いやぁ愉快愉快。』
目を細め微笑みながらその光景を眺めていれば、路地の奥から足音が。誰だろう、と目を凝らすと暗闇から青年が出てきた。見覚えなどない男はゆっくりとAに近づく。
?「ハァ、ハァ···やっと会えたね。僕のAちゃん···。」
そこで察する。コイツが自分のストーカーなのかと。土方達に目を向けるが未だに殴り合いを続けておりこちらには気づいていないようだ。一瞬視線を離した隙に後ろから抱きつかれる。
?「ねぇ、僕の手紙···嬉しそうに読んでくれてたよね?Aちゃんも僕の事、好きなんでしょ?」
『ッあ、···ちょ、耳元で喋らないでくれるかな?!!』
男が喋る度耳にかかる息に背中に悪寒が走る。体を強ばらせ男の腕の中で暴れるが、生憎刀がない。数時間前の土方の言葉を思い出す。
(刀取られて動き封じられれば唯の女、か···。確かにそうかもねッ!!)
?「ほら、俺と行こう。こんな野蛮なヤツらじゃ君を幸せになんて出来ないよ。俺なら毎日君を愛してあげられる···。」
そう言ってAを抱きしめたまま路地の奥に歩みを進める男。口を塞がれ声が出ず、ストーカー誘き出して取っ捕まえるとか言ってたくせに私をほったらかして喧嘩なんかしやがって···。と、悪態をつけば。いきなり男の足が止まった。
「「「ソイツを離せ、変態ヤロー。」」」
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もじゃ(笑)(プロフ) - 主人公の口調が文○トの太宰さんと似ててサイコーでした(笑)久々にいい小説見つけた気がします。 (2017年11月2日 23時) (レス) id: 0769c034ec (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 夜桜羽音さん» コメントありがとうございますー!面白いといってもらえて幸せです・・・頑張ります! (2017年1月25日 22時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜羽音(プロフ) - 面白かったです!私もなかなかのSなので…(沖田君よりはSじゃない!)更新待ってまーす (2017年1月21日 22時) (レス) id: 8da26b4a15 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 沖田凛和さん» ご意見ありがとうございます。いつ全巻揃えられるか分かりませんが、新刊で集めてみようと思います!(笑) (2016年10月24日 6時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
沖田凛和 - 新刊がいいと思いますよ (2016年10月24日 0時) (レス) id: 7a604612c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルハ | 作成日時:2016年9月30日 22時