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沖田「そういやァ···。」
と、陽気な陽の差すこの日、目を細めながら寝転がった絶賛サボり中の沖田がふと呟いた。周りには誰もいない。
屯所で暇を持て余していた沖田は散歩にと外に出ていた。細い路地に好奇心で進んでいくと見えたこの廃墟を新たなサボり場にしたのだ。
肌寒くなってきたこのごろ、この日差しはとても心地よく、屋上でうとうとしている時。
沖田「俺、Aさんの驚いた顔見た事ねぇ。」
何とも脈拍のない話である。四六時中沖田が彼女のことを考えている、というわけでもなさそうだが。真っ暗な視界とAの黒い髪が重なり、思い立ったのがコレだ。
今しばらく、彼の淡い恋心(当人自覚なし)に付き合っていただきたい。
Aは基本無表情だ。だからと言って感情が乏しいということはなく。笑う時は笑う。だがその二つの表情しか沖田は見たことがなかった。
驚いた顔。泣いた顔。怒った顔。照れた顔。
沖田がいきなり土方にバズーカを撃ち、その爆音にも動じないA。
1度イタズラで寝ているAの布団に潜り込んだ事もあったが、寝起きの彼女は隣に居る沖田に柔らかく微笑み『おはよう』と呟いた。
その色気と魅力に逆に驚かされた、という苦い思い出だ。
沖田「うし、驚かせてやらァ。」
思い立ったらすぐさま行動。沖田はAを探すためその場をあとにした。
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もじゃ(笑)(プロフ) - 主人公の口調が文○トの太宰さんと似ててサイコーでした(笑)久々にいい小説見つけた気がします。 (2017年11月2日 23時) (レス) id: 0769c034ec (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 夜桜羽音さん» コメントありがとうございますー!面白いといってもらえて幸せです・・・頑張ります! (2017年1月25日 22時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜羽音(プロフ) - 面白かったです!私もなかなかのSなので…(沖田君よりはSじゃない!)更新待ってまーす (2017年1月21日 22時) (レス) id: 8da26b4a15 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 沖田凛和さん» ご意見ありがとうございます。いつ全巻揃えられるか分かりませんが、新刊で集めてみようと思います!(笑) (2016年10月24日 6時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
沖田凛和 - 新刊がいいと思いますよ (2016年10月24日 0時) (レス) id: 7a604612c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルハ | 作成日時:2016年9月30日 22時