お騒がせカップルの模範【沖田総悟】

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『ちょっ、総悟く、…一回落ち着こう！』

沖田｢……｣


『ねっ、今私病人だってわかってる？風邪うつっちゃうよ！』

沖田｢……｣


『……』

沖田｢……｣


『何で何も言わないんだよォォォォ！無言でその含み笑いやめろよ、何考えてるか分かんなくてすっごい怖い！今鳥肌立ってる!!見てこれ、ブツブツ!!』


沖田｢ちょっとお前口閉じろィ。｣


｢うるさい｣と、そう言い放った総悟。お前何様だコノヤローと、そんな悪態を吐こうとしたけれど……何せその目はマジである。


本気と書いてマジではなく、殺気と書いてマジなのだ。

何なんだこの男は。何故キレてるの、思い切り逆ギレじゃないか。いいから黙って俺に襲わせろや、口うるせェ女だなとでも思っているのだろうか。


ーーーだがしかし、そんな言葉はぐっと喉の奥の方に押し込んで、大人しく口を結んだ。絶対に舌は入れさせんぞ、と。そんな固い意思でぎゅっと。


息も一緒に止めていれば、総悟は私の手を拘束していた左手を解くと、柔らかく頬に滑らせた。汗で頬にくっついていた髪の束を耳にかける。


(……な、んか、)


今日の総悟は、いつもと違うような…気がして。

いつもなら強引に強行突破するような奴なのに、今日は何だか、私に触れる動作が酷く優しいような。……お粥は酷かったけど。




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