お騒がせカップルの模範【沖田総悟】

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まめらない口調で自分の名前を連呼しながら私の腰にまとわりつく。ぎゅ、と腕に力をこめたコイツはーーーどうやら｢起きた｣を｢沖田｣と間違えているらしい、可愛い。


そのままグリグリと頭を擦り付けてくるけど何気なく汗を拭き取られているに気がするのは気のせいか。何気にコイツ私の寝間着をタオル替わりにしてないか、可愛い。


『おーきーた！おっきた、おきた！』


沖田｢⋯⋯そうごだって言ってんだろィ、｣


『ぐわぁぁっ！あーもう可愛すぎどうしよう、可愛い可愛い可愛い可愛いいいい⋯！』


遊び半分で｢沖田｣と言えば、不貞腐れたようなくぐもった声が聞こえた。どうやら少し落ち込んでしまったみたいだが、可愛いから結果オーライである。

ワシャワシャとストレートの小栗色の髪を掻き乱せばバッと総悟が顔を上げた。勿論彼に夢中でワシャワシャしていた私の顔面にそれは強くぶち当たってしまうわけで。


『いっ、⋯⋯むぐっ！』


激痛によろめいた私の悲痛な声が出し終わる前に塞がれた口。不格好に強く押し付けられたから唇が切れてしまったみたい。口内に満たされた鉄の味に顔をが歪むのが分かる。


ーーーーというか、


(ッッッッきっつ長いくっっそ長いィィィ!!!)


毎度の如く長い長い窒息死を狙っているようにしか思えないキッスである。

しかも深い方だ。朝っぱらからするものじゃないと思うんだけど、真夏にするものじゃないと思うんだけどディープなキッス。




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