ぶっ飛びカップルの模範【沖田総悟】

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『あっ、総悟！ゴリラだよゴリラ！ゴリラゴリラゴリラ!!』


沖田｢分かった分かった、声がデケェ鼻息荒ェ今すぐやめろィ。｣

『息をするなと?!!』


意識が回復した総悟の手をしっかり握って、やって来たのは動物園の顔とでも言うようにゾウと並んで入口の真正面に居たゴリラ。


しかもなかなかなイケメンである。顔のラインはシュッとしていて結ばれた口元には草を咥えている。つぶらな瞳の向ける先には⋯⋯おそらくメスゴリラ。


『ーーーあれかな、このゴリラはもしかしてイケゴリなのかな。そしてあのメスゴリちゃんに恋してて、ちょっとカッコつけて熱視線送るけど気づかれてないパターンなのかな。』


沖田｢なんでゴリラを瞬時に解釈できるんだよ、オメェは。｣


『そりゃゴリ藤さんが家に居るからね。ゴリラの求愛行動については詳しくなるでしょ。⋯まぁこっちのイケゴリさんの方が数倍男前だけど。』


沖田｢そうかィ、家のゴリラはてんで駄目駄目だねィ。｣


『うん、ダメダメだ。』


何だか私達の大将が動物園のゴリラより格下だと思い知らされて悲しくなり、ゴリラの前から立ち去ろうとする。ーーーーが、しかし。


なんとメスゴリに相手にされていなかったイケゴリが彼女に歩み寄ったのだ。その手にはバナナが握られていて、どうやら勇気を振り絞って贈り物を届けようとしているらしい。


『っう、⋯イサオォォォォ!!頑張ってオタエのハートをゲッチュするんだぞ！私は応援してるからなァァァ!!』

沖田｢おい、ガムテープ何処だ。テメェ、そのうるせェ口塞いでやらァ。｣




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