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『―――――これから、お世話になります。沖田さん』



そんな言葉が落とされたのはとある秋の日暮の事だ。

江戸を護る武装警察真選組の屯所内の一室にて、小さな花の鱗片の散りばめられた着物を身に纏った女は、自らの前に座る男の顔を真っ直ぐに見つめた。



まるで秋の景色のようだなと、女は思う。



その一室の襖を透かして見える外の景色は、楓で真っ赤に色づき、夕日は空を赤く染め上げていた。その全てを瞳に閉じ込めたような、そんな赤い瞳をした男だった。


名前は沖田総悟。緊張感の欠片も見られない彼は胡座を崩さないまま、小さく口を開いて「おう」と短く返事をする。



「アンタは、確か霧月(むつき)A……だったかィ」

『はい』

「今日のところは身体を休めなせェ。部屋に案内しまさァ」

『ありがとうございます』



ギシッ、と沖田が立ち上がる。畳を軋ませた彼の左手の薬指には、人工的な光に照らされた指輪が嵌められていた。

彼の背中に続くように立ち上がった、Aの指にも同様に。




安っぽいそれらは、彼等が契を交わした仲だと証明するには充分すぎた。



例え二人が恋し合った仲でなくとも。
例え二人がこの日初めて顔を見合わせる、全くの他人であっても。


例えそこに、“感情”は持ち合わせていなくても。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟
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アルハ*平日低浮上*(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます!わぁぁ、そんな風に言ってくださると、本当に嬉しいです!更新頑張ります! (2017年9月4日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - こんにちは!沖田さんの小説の中でもこの作品大好きです。これからも応援してます!! (2017年9月3日 22時) (レス) id: a9aae77c99 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - ちゃむさん» わぁぁ、とても嬉しおコメントありがとうございます!1番のお気に入りだなんて言ってもらえて私は幸せです泣。これからまた恋愛要素入れていくので楽しみになさっててください!^^*頑張ります! (2017年8月25日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - 初めまして。今この小説が1番お気に入りでして更新を毎回楽しみにしてます。とてもキュンキュンしながら楽しんでます!有難うございます!更新頑張って下さい^ - ^ (2017年8月20日 8時) (レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - 獅子の子さん» す、素敵な小説だなんて・・・!ありがとうございます!はい、カップルの方でもコメント頂いて歓喜極まっています笑これからもこの小説を楽しんでもらえたら嬉しいです^^* (2017年8月11日 14時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルハ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bfd3c0329e2/  
作成日時:2017年8月2日 22時

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